出版社 講談社
発売日 2004.10.22
価格 ¥ 560(¥ 533)
ISBN 4063289893
精神科病棟編のつづき。
う〜む。ちと話の流れが通俗的になってきたなぁ。
マスコミの中における精神科病に対する認識。接し方。
病院のそれ。
社会的なそれ。
全部を表現するのに、こういう方法しかないのかなぁ。
精神病といえば統合失調症(精神分裂症)だけではないし、もっと他の色々な病気もある。社会とのつながりが難しい病気も他にも色々ある。通俗的な話の組立てだけでは感銘は受けにくい。
あまり現実とかけ離れた話を作れば、確かに読者から「どっかにある遠い世界の話」で済んでしまう可能性も高いし、病棟編というからそれなりに重い病気について書かなければならないという向きもあるだろう。
犯罪者予備軍だと社会が考えている。
そういうことを刷り込んでくるのは、いったい誰だろう。
それをこの作品は問いたいのだろうか。
実際には、精神のバランスを取り戻すのに必要なリハビリをするために社会生活に戻るまでのわずかな期間を過ごすだけ、という人もたくさんいるはずだ。担当教授の
「結局 患者を差別しているのは まずは医者なんですよ」
という言葉が痛いなぁ。
さて、どうやってこの流れを、BJによろしく風にまとめるのか…。ありがちなラストでないことを望むけど…。
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