当時のメールを見返すと、1996年10月のことだ。
飼猫氏とスーパーに行った時のこと。
ガラナドリンク、というペットボトルの飲料水を見つけて、飼猫氏が面白がっていたので
「ガラナって何?」
と訊いてみた。
「えっ。知らないの?」
知らないよーというと、ニヤニヤ笑って教えてくれない。
しばらくしてメールで以下の文章。
> 以下に、書籍からの引用を示します。
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> 「明朝閨房の秘薬」 民明書房刊より引用
> 明朝の後宮において、服用された薬に”俄羅那”がある。
> ”俄羅那”は、南アメリカ原産の木の実で、服用すると
> 体が火照り、精力がわくことから、催淫剤の一種して用いられた。
> 中央アメリカにすむマヤ族はこれと今に言うチョコレートを
> 混ぜて飲み。大いに子孫を増やしたと言う。
> 明朝においても、大いに珍重され特権階級の間でのみ、
> 用いられた。
> 明代に時の皇帝が鄭和を南アフリカ探検に派遣したのは、
> ひとえにこの”俄羅那”を得るためであったという。
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> 書籍の信憑性については、T氏にでも聞いてみてください。
ここで最後に出てくるT氏というのは、飼猫氏の旧友である。
馬鹿正直に私は、これをT氏に転送して事の次第を訊いてみた。
そうするとT氏も即興で色々書いて送ってくる。
ホントかよー。と今度は私の友達に訊いてみた。
「へぇ。ホントに民明書房ってあったんだね」
という回答。
そんな時、「プリティサミー」がテレビで放映していた。ドッジボールの回で、民明書房を引用するシーンが出てくる。
…かくしてすっかりだまされたって訳。
飼猫氏の言葉をうっかり信用してはいけない、という話である。むむ。
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