赤毛のアンに隠されたシェイクスピア

赤毛のアンに隠されたシェイクスピア

松本侑子著

出版社 集英社
発売日 2001.01
価格  ¥ 1,995(¥ 1,900)
ISBN  4087745112
★★★★☆
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第2章でマシュー・カスバートが駅に「男の子を」迎えに行く。
 小鳥たちは歌っていた。あたかも今日が
 一年でただ一日の夏の日であるかのように

この原典は、本書によると「サー・ローンウェルの夢想」という詩の一節であるらしい。更に、その詩は円卓の騎士の一人サー・ローンウェルが聖杯を探しに行く前夜の夢で、この詩の一節のあと一人の乞食に会う。寒い冬の日で、乞食のために凍った氷を砕いて水を与えると赤いワインに変わり、パンを分けてやると、まばゆい光が射してキリストが現れる。
アンを迎えに行くマシューは聖杯を探しに行く騎士というレトリック。そして困っている人に対して優しさと自愛で物を分け与える態度こそが聖杯という解釈の元でのこの引用。

本書はこういった「赤毛のアン」にでてくるさまざまな引用を探した経緯やその体験談、実際の本文との対比における解釈などが書かれている。著者の訳した引用元などをたくさん注釈として入れられた「赤毛のアン」だけではなくその背後にあった苦労談なども書かれている点でとても面白かった。

アンの中に出てくるたくさんの戦争の歴史や英米文学、聖書など。
アン読者にはお勧めの1冊だ。

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もしもし?

最近動作が面白い2号。

「こんにちは」「おはようございます」「おやすみなさい」「ありがとう」
などの言葉がトリガーとなってお辞儀をする動作をする。

「いただきます」「ごちそうさま」
で両手を合わせる。
デザートをもっと食べたいのに「ごちそうさま」と言われると
「いやいや」というように首を振る。

「水が欲しいの?」などと訊かれて欲しい時は片手をぱっと挙げる。
最も欲しくない時でも条件反射のように挙げるときもあるようである。

おむつがえの時には、オムツを換えながら歌を歌ってやるか、今まで来ていたズボンや余分に持ってきたオムツを手に持たせる。「いないいない…ばぁっ」と声をかけてやると、自分でズボンやオムツで目を隠して勝手にいないいないばあをして、笑う。その隙にさっさとオムツを換える。

人のトレーナーをめくっておもちゃのおはしを突きたてるので、病院ごっこで聴診器をあてているつもりかと思い
「もしもし?」
と言ってみた。そうしたら、片手を頭に乗せた。
…そうか。電話のしぐさのつもりだな。おもしれ〜。

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家なき娘 上・下

家なき娘 上

★★★☆☆
エクトール・マロ作・二宮フサ訳

出版社 偕成社
発売日 2002.02
価格  ¥ 735(¥ 700)
ISBN  4036524402

家なき娘 下

発売日 2002.02
価格  ¥ 735(¥ 700)
ISBN  403652450X 先日曜日、本屋で懐かしくて衝動買いしてしまった。

この本とのもともとの出会いは、小学1年生の頃だかにさかのぼる。当時は「家なき少女」というタイトルであったから、本書のあとがきから推察するに須藤鐘一訳のものであったのかもしれない。

翌年か翌々年にやっぱり出会った訳が、「家なき娘」恐らくは津田穣氏の訳のものであっただろう。
いずれも親が古本屋で十把ひとからげに子供向けに用意した本の中にあったものだったようだがいずれも既に手元にない。
こちらは、前訳に比べて 原文にもっと忠実に、そしてもう少し年長向けに訳されてあったと思う。
私が気に入っていたのはこちらの訳で、何度も読み返した。

その後、アニメ化されて「ペリーヌ物語」として放映された。こちらは見た人も多いであろう。

今回購入して読んだ本書は、「完訳版」とタイトルに並べて書いてある。
面白いのは先2作の訳とは違って、冒頭からまったく「ペリーヌがパンダヴォアーヌの孫」という部分はまったく触れられていず、ペリーヌは「フランス北部の街にいる親戚の家に行こうとしている」だけである。更に興味深いのは、ペリーヌがパンダヴォアーヌの孫とわかった後のシーンでもなぜか?ペリーヌが自分の本当の名前がペリーヌだと告白する、あるいはそのことを調査報告したファブリによって訂正されるシーンがまったくないままなのである。なぜだっ?

全体としてはそれぞれの版の訳やアニメ版などと比べてキャラクターの性格の違いや描写などが少しずつ違っていて面白かった。
ファブリとの関係はこの版が一番クールで、その分無理はない。タルエルや二人の甥たちはより攻撃的で、特にタルエルはエドモンが帰りにくくなるような工作すらしていたと示唆するくだりすらある。

ペリーヌの父エドモンにしても完全無欠の人物とはいえなさそうで、若い時に浪費と散財の末にパンダヴォアーヌを怒らせてインドに行かされた経緯などがあって「へぇ」とか思ってしまった。

まぁ、でも今までの読んだ訳の中ではやはり一番慣れ親しんだ2番目のものが一番よかったと言う印象があるのはなぜだろうか…
この訳のものも、本書あとがきによると4年ほど前に復刻しているらしいので機会があればもう一度読んで記憶を確かめたい。

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たこしんごう

たこしんごう

赤川明作絵

出版社 ひかりのくに
発売日 2000.12
価格  ¥ 1,260(¥ 1,200)
ISBN  456400669X
★★★★★
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たこ爺さんとたこ孫が一緒に散歩。でも魚の群れがすごい勢いで泳ぐ「道」にさしかかってしまい、どうしてもあっちに渡れない。
渡りたいなぁ。
手を挙げてみる。
魚タクシーが止まっちゃった。違うんです。渡りたいだけです。

怒ったたこ孫、思わず墨を吐く。怒る魚の群れたち。
ごめんなさい、ごめんなさい。

そこにふぐオヤジ登場。
「え〜い!なんでここに信号がないんだっ!」
あ。そうか。
たこじいちゃん、ぷぅっと膨れて
「赤ですよぉっ!」
ぷた。魚が停まる。
ぷしゅ〜。たこじいちゃん体力ないからあっという間にしぼんじゃう。

ふぐオヤジもぷぅっ!
でもふぐオヤジは膨れても、赤くならないから誰も停まってくれない。

じゃぁぼく!
たこ孫がぷうっ!
見事にみんな渡れましたとさ。


しかし残念なことに1号はまだ、「青はヒトが渡る」と認識していたようでピンと来なかったらしい。う〜む。どこでそんな勘違いを?
まずはこっちが先だったか。

? posted by Yumikoit at 01:34 pm pingTrackBack [0]

ファスナー

1号は先週からジャンバーのファスナーの開け閉めの練習。
開けるのは簡単なんだよね。閉める時に、最初にファスナーの根元の金具を入れるのが、うまくいかないの。

…おおお。できたじゃん。
得意満面の1号。
幼稚園の帰りのお支度でも、自分でできたといって調子に乗って自慢しまくっている。

お友達の家に行く時に、違うジャンバーを着ようとしたら、金具がうまく入らない。きぃっ!

翌日、つまり今日の朝はうまくできたジャンバーを着たがりました。
だから昨日の雨でまだ乾いていないってば。

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絵本絵本。

2号は絵本が大好き。
必ず絵本棚から絵本をたくさん叩き落し、ばら撒き、一冊をとって両手にささげて持ってくる。
「読んでほしいの?」
とこちらが手に取ると怒ってどっかに持っていき、一人で開いてみている。
…とらないってば。

今日も乗り物の写真がたくさん載っている絵本を抱えて持ってきた。
開いて、
「うう〜!う〜!」
指差している。
「そ、これは消防車だよ」
と言ってやる。
「う〜!う〜!」
「こっちはね。レスキュー車」
「う〜!」
「え〜と、救急車」


…おお。2号と絵本を読んでいる雰囲気になってきたぞ。
さて、継続するか。
そうしてまた乗り物好きに育つんだろうねぇ。

? posted by Yumikoit at 10:42 pm pingTrackBack [0]

 

エンソくんきしゃにのる

エンソくんきしゃにのる

スズキコージさく

出版社 福音館書店
発売日 1990.09
価格  ¥ 840(¥ 800)
ISBN  4834010457
★★☆☆☆
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こどものとも傑作選。第36回小学館絵画賞受賞。

エンソくんは、おじいちゃんちに行くために一人で汽車に乗る。切符を買おうとして出発駅の名前を言ってしまうのはご愛嬌。切符を買い、切符を改札で切ってもらう。

しかし「切符を切る」なんて表現、今の子はもう知らないだろうな。

3番線はっと。あったあった。咳に座ると向かいの席のおばさんに話しかけられる。しばらくしておばさんは途中の駅で降りていった。入れ違いに羊飼い(!)が羊をたくさん連れて乗ってくる。あっという間に羊でいっぱいになる車両。駅弁を買って食べ始めたら羊飼いも羊の餌を出して車両中に撒いて食べさせた。このシーンはさすがに読んでいる私がびっくり。

そしてみんなで汽車の中でお昼寝。終点に着いた。降りたらおじいちゃんが迎えに来てくれていた。おじいちゃんと一緒におじいちゃんちに向かうラストジーンで、羊の群れも一緒についてくるのが妙に笑える。

絵柄も面白いけど、なんていうのか、シュールだよね。羊が。

? posted by Yumikoit at 09:39 pm pingTrackBack [0]

 

今はもうない

今はもうない

森博嗣著

出版社 講談社
発売日 1998.04
価格  ¥ 924(¥ 880)
ISBN  4061820168
★★★★☆
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いや、これは見事にだましてくれました。面白かったです。
S&Mシリーズの第8弾。

西之園嬢は叔母に見合いを仕組まれて、怒りのあまり別荘から一人歩いて下山しようとする。
偶然であった笹木という男と、隣の別荘に向かうことになる。その別荘で起こった殺人事件…

笹木という男性の一人称によって語られる事件に関するストーリーと、萌絵と犀川のやり取りによって語られる部分。
そのオーバーラップ。

ネタばれになっちゃいますが、殺人事件のトリックそのものがどんでん返しじゃなかった、というのが一番のどんでん返しでした。
萌絵の叔母睦子、かわいいです。すごく。

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次は4人前

久しぶりにスーパーで寿司を買い、これが夕食。
普通の握り寿司。どれにする?いくつ買おうか。

10貫入りのを2つと8貫入りのをひとつ、買う。大体3人前。
子供たちが大体半人前食べるだろうな。という概算。飼猫氏はそれに加えて、昨日のように夕方から1号が行き倒れて寝てしまい、夕食を食べないのではないかという目論見?も抱いている。

…甘かった。
1号一人で10貫。2号もあっという間に5貫食す。
残りを私と飼猫氏で半分こ。


次回お寿司を買うときは、4人前購入が決定である…。

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ちかてつリニアくん

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中村美佐子文・高橋透絵

出版社 ひかりのくに
発売日 c1990
価格  ¥ 378(¥ 360)
★★★☆☆
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大阪市の地下鉄を走るリニアモーターカーの実現までを描いた絵本。
デザインされ、組み立てられる地下鉄車両の話。地下鉄の車庫へ夜中の道路を搬送され、地下の車庫に到着するまで。
トンネルを掘ったり、走行テストをしたり。そして現在、たくさんのお客さんを乗せて走る。

読んでいた飼猫氏は気づかなかったそうだが、確かこれは1号は初めて読む本じゃなく、1年位前だけど2,3回読んでる。
以前住んでいたところの児童館の中の、絵本コーナーではまっていた絵本の1冊だ。

読んでいた1号は気づいたのかしら。

? posted by Yumikoit at 09:45 pm pingTrackBack [0]

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