自分のもの

1号には幼稚園に入るころに、「自分の引き出し」を作った。
ひとつは、幼稚園に持っていく教室用のタオルや胸に付けるハンカチを入れる引き出し。
洗濯したそれらは、乾くと1号に渡して。1号がそれを引き出しにしまう。
畳むかどうかはあまり問題ではない。最近はだいぶ四角に畳んでしまえるようになったが、最初はぐるぐる巻きにして入れていた。

もうひとつの引き出しは、はさみや色鉛筆や、クレヨンをしまう引き出し。
他にお友達に貰ったカードや気に入った広告などが入れてあったりする。
当時はまだ小さかった2号に触らせたくない細かいおもちゃなども入れていたっけ。これは今もだけど。

入れ方がいい加減で開け閉めも無理やりなので引き出し自体が壊れたりなんだり。

それらのおもちゃやお絵かき道具を、2号が狙うようになってかなり経つ。しかも最近は引き出しも上手に開けられるので、うっかりすると開けて中のものを荒らしている。
最近の2号の狙いは大抵はさみ。とにかく広告でも何でも、切手みたい。「ちょき」の手の形が難しいから、まだろくに切れないんだけどね。

でもまぁ。そろそろ2号も自分のものが入れられる「2号の場所」があってもいいころだな。というわけで、1号の引き出しの隣を開けて、2号の場所にする。
1号のお古のクレヨンと、オイルパステルを小さな缶に入れてやる。
「これは2号のクレヨンね」
1号には別にクレヨンを一式。
2号が好きな信号機が描いてある地図が載っている、広告も一枚入れてやる。あと自動車の広告も。
シンカンセンのボケットティッシュケース。同じくシンカンセンのハンカチ一枚。この辺はあとから引き出しを分けるとか何とか。
とにかくポイントは「ここは2号の場所だから」

1号が自分の引き出しから、まだ使っていないノートを2冊出してきた。
「これもあげていいよー」
よしよし。

「はさみは、今度2号の買ってやるからな」
しかしその後も1号の引き出しを開けてはさみをゲットする2号。
はさみ早く買ってやらなくちゃなぁ。両方の引き出しの中を、自分のものと思いかねないなぁ。

? posted by Yumikoit at 06:26 pm pingTrackBack [0]

 

リュオン

リュオン

佐々木淳子

出版社 幻冬舎コミックス
発売日 2004.03
価格  ¥ 840(¥ 800)
ISBN  4344803981
表題作のシリーズは「ダークグリーン」「那由他」「ブレーメン5」の外伝を含む連作物。いずれもリュオンが出てくる。
他に独立の短編いくつか。ある意味今までの佐々木淳子の集大成的な1冊。

「ダークグリーン」の後日談。閉じてしまったR−ドリームで独り孤独に戦い続けるリュオン。人恋しさの余り、自らの記憶を閉じてしまっている。そこにホクトが現れる。
…R−ドリームを去ってからのホクトが経験した世界の出来事。その中でホクトが考えてきたこと。その後の「ダークグリーン」という作り。
環境問題やその他、この話が内包するテーマって奥が深いけれども。
これ以上書き続けたら多分単行本が何冊…必要になるのかな。

那由他の番外。ソズとターンの話。那由他が好きだった人にはお勧めのエピソードかもしれない。ただしこの話、那由他の外伝そのものとしては書き込みが足りなく、読み足りない。リュオンを含めた佐々木淳子ワールドの書き込みとしてならまぁオッケイ、といったところ。
独立したハナシと読みたいねぇ。

ブレ5の外伝は…まぁ元々どこから読んでもどこで終わっても不思議の無い話だから。ダークグリーンとの融合ってところで面白がる人が出るかなって言ったところ。可もなく不可もなく。

「最後の海」
 ある意味すげー佐々木淳子らしいはなし。うむうむ。

「ドール」
 そういや矢田部くんとみずほちゃんて、佐々木淳子の読みきりによく出てくるキャラクターだなぁ。「飢餓!」なんて矢田部くんが結局小鳥を窓から離しちゃったりしてさぁ。
このハナシでは、私の記憶にあるみずほちゃんや矢田部くんよりもずいぶん育った気がするわ。こう感じるところが年月の流れってヤツ?

「ルオスV」
 え〜と。このネタも前に別ストーリィで読んでいるぞ。あとがきにもちょいと書いてあった「ルオス0」なのかな。どの単行本に入っていた話だったかなぁ。

「モデル1」「モデル2」
 「モデル1」の方はWingsで掲載された当時から大好きな話で、確かこの4ページかそこらだけほしいために佐々木淳子の作品集を買った記憶が。そうか、シリーズ化していたんか。まぁ元々独立の話として読める小ネタですけどね。ほっほぉ。

? posted by Yumikoit at 02:53 pm commentComment [2] pingTrackBack [0]

 

ボクは奥さま!?

花井愛子著

出版社 扶桑社
発売日 1996.09
価格  ¥ 530(¥ 505)
ISBN  4594020771
★★☆☆☆
[AmazonLink |bk1Link ]

バリバリの若手キャリアウーマンの奥さまが妊娠しちゃった。
マイペース型の三流セールスマンの旦那さんは、にっこりと
「じゃぁ、ボクが仕事をやめて家の事も子どもの面倒も見るからね」
というけれども。

タイトルだけからすると「こんなダンナが欲しかった?Link 」みたいな主夫パパ奮闘記かなとも思うけれども、そうじゃない。
あくまでも花田愛子の書くのは「女の生き方」とかそういう方だよね。
「旦那が家の中のことをしたっていいじゃない」
「バリバリキャリアウーマンで働くなら、その分夫が家を守ったっていいじゃない」
「でも、それってオンナ失格?なの?」
みたいな女性の葛藤みたいなところを書きたかったみたい。ふむん。

? posted by Yumikoit at 12:39 pm commentComment [2] pingTrackBack [0]

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