朝から1号の咳がひどい。喉ではなく、気管支から響くような吼えるような咳である。
咳こんだ挙句に「むねが痛い」というのは注意しなければならないところであろう。
先月に「肺に小さな影」と言われていた後、薬でいったんは落ち着いたんだけど、また悪化してきたかな…。
こちらが黙っていると絶対に学校に着ていかないジャンパーを着せかけ、登校させる。
今日は一応、体育は見学しなさいね。
「えええええぇぇぇぇ。木曜日の体育が一番おもしろいのにっ!」
…学校公開日で何人ものクラスメートのお母さんから
「うちの子が、いとうくんはクラスで一番足が速いんだよって言うんですよ」
としか言われなかった1号らしいセリフである。
大体において、風呂上がりもこちらが無理やりパジャマの上にトレーナーなど着るように言っても、夕ご飯を食べているうちに「暑い」と言って脱いでしまう1号である。
あのねぇ。1号。念のために言っておくけど、休み時間に外で遊ぶ時もジャンパーを着るのよ。
帰宅した1号に、宿題が終わってから病院に行くことを伝える。2号も多少、咳と鼻水が出ているからちょうどいい。今日も宿題はプリント1枚と教科書の音読。
おやつにクリームパンを食べてから宿題をはじめ、なんとか病院に連れ出す。
出かけるまでは「自転車で行きたい」と駄々をこねていた1号と2号であるが、家を出た途端、嬉しくてぴょんぴょん跳ね、二人で追いかけっこをしながら病院に向かう。
─ ねぇ。1号。今日は休み時間は何をして遊んだの?
「鬼ごっこ!」
…あぁ。やっぱり。
「でねっ!むねが痛くなったら、ちゃんと、タイムって言って、その場で立ち止まって休んだから、大丈夫だったよ!」
─ いや、むねが痛くなるほど走ったら、できればそこで鬼ごっこから抜けて校舎に入ってほしかったんですけど。
「えええっ。だって、鬼ごっこおもしろかったんだもの!」
だからぁ。何のために体育を見学したのか…(がっくり)
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