1号と2号がケンカをしている。つーか、一方的に1号が怒鳴っていて、2号は黙って聞き流して知らんぷりしている。
そのうち、私のところに来て二人で座り込んだ。
1号が言う。
「2号にっ、お風呂に早く入ってっ。すぐにぼくも行くからって言ってるのにっ。
全然入ってくれないからっ。待ってるのっ!」
ふむふむ。毎回お風呂に入る時は同じ展開。
1号がいきり立って一人で片づけながら
「ここは僕が片付けるから2号はお風呂入りなさい!」
と言うと2号は片付ける手は止めるクセに絶対に入らないんだ。
しかし確か。2号は実は一人で入りたいはずだった。
─ 2号。あなたはどうしたいの?
「ぼくは一人で入りたいんだ」
─ ふーん。なんでお兄ちゃんと一緒じゃいやなの?
「ぼくはぁ…だって一人で全部できるもん…」
─ ふむ。少し前に同じ会話をした時には、湯船で数を数える時に、わざと違う数字を1号が横で数えて邪魔するからいやだって言ってたけど。また違う理由になったわけね。
─ で。こう言ってるけど。1号はどうしたいの?
「ボクはっ。誰とでもいいから、一人じゃなくて誰かと入りたい」
─ ふーん。2号は一人で入りたいって言ってるけど。あなたはどうして2号と一緒がいいの?
「だって…一人でお風呂は怖いんだもの」
…そういや、先週位にホクロよりも小さいほどの蛾が風呂場で見つかった日から、1号は風呂に入るたびに『お母さん、ボクがお風呂に入っている間、絶対にお風呂場のすぐ外にいてね』と言っていたな。蛾が怖いわけじゃないようだけれども、何か感じるところがあるようだ。
─ で。2号。お兄ちゃんは、お風呂一人で入るのは怖いから、2号にどうしてもいっしょに入ってほしいんだって。どうする?
「…お兄ちゃんと一緒に入ってあげる」
つーわけで、一件落着だったようだけれども。
なんとなく。
いいのか?それで
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