幼稚園の昇降口の時計が、3月に変わった。
新しい時計は長い針が12までくると、各文字盤の内側にある窓が開いて小さなお人形が出てきて、音楽と共にくるくる回ったりするのである。
園児達はみんなこれが大好きらしくて、わざわざ時報の時間になるのを見越して3,4分前から待機してメロディーがなるのを待っている。
勿論、1号だけでなく2号も大好きで何度かお迎えの時に鳴っているのを発見してから大喜びで楽しみに時計を見るようになった。
ところで1号を朝幼稚園に送って行くのは8時半頃。この時にはそもそもほとんど見たことがないので諦めがつく2号も、帰りのお迎えはそうはいかない。
帰りのお迎えは午後2時半。
間に合うように少し早めに着いたとして、30分余も待たねばならない。
「時間になったら呼んであげるから少し遊んでおいで」
というのに、2号は今日も時計の前で立ち尽くしている。
30分、身じろぎもせずに、たまに私の手を引っ張って呼びに来る以外はずっと立ち尽くして、時計が鳴るのを待っているわけ。
「2号。あのね。長い針が12まで来ないと鳴らないんだよ」
と言ってもその時々の針の位置?で
「いやっ。8で鳴る!」
「ち〜が〜うっ。10で鳴る!」
とか反論するんだよねぇ。なんでだろう。
で、何とか12まで待って鳴るのを堪能すると、終わるなり
「終わっちゃったぁ…もっかい、ならして」
と無理難題を吹っかける。
…2号よ。お前も早く時計の意味を理解して、時計の針が読めるようになりなさいってば。
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