ルース・エルウィン・ハリス作・脇明子訳
出版社 岩波書店
発売日 1990.06
価格 ¥ 2,243(¥ 2,136)
ISBN 4001155117
ヒルクレストの娘たち 第1巻。
イギリス版若草物語を見開きの解説にはあるが、読んでいた読感はむしろ赤毛のアンの後半かな。
7歳で両親を失ったセーラには、3人の姉がいる。第1巻はこの末娘のセーラの視点で、セーラの少女期〜大学生活までを描く。
第一次世界大戦に兄とも慕うガブリエルはじめマッケンジー家の息子たちが出征する。
出征した青年たちは口を重くして戦争のことを語らない一方で、町の少女たちは戦車を見たいからと戦争映画を見に行ったり、大砲の音を聞きに行ったりするシーンもあり、戦争と言うものに対する気持ちの温度差を感じたり。これは現実と言ったものかもしれない。
長姉フランセスとの中が噂されるガブリエルと、セーラのココロの交流のくだりは、若草物語の中のローリーとエイミーの結婚を思わせて少しほほえましくもあり。
2巻以降がどうなるのかな、と楽しみ。そういや2巻は長姉フランセスが主人公のはずだ。
この記事に対するコメント[2件]
1. びー玉 — June 1, 2006 @23:35:55
戦争の話が重かったです。
アントニーが戦死したところが、一番悲しかった・・・・。
もっと4姉妹の生活を描いてるのかと思ってたのですが、戦争の話が多かった気がします。
トラックバックさせていただきました。
Yumikoit June 1, 2006 @23:35:55
戦争の話は、重いですね。赤毛のアンシリーズでも、アンの息子ウォルターの戦死のシーンが出てきますが、時代的にこういった時代のストーリィを描く上では不可避なことなのでしょうか。
読み捨ての私と違って、きちんと前後を把握しながら細かく読み解いているご様子。感服します。
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