三浦綾子著
出版社 集英社
発売日 1986
価格 ¥ 750(¥ 714)
ISBN 4087500772
読み終わって「こんな終わり方をするのか…」とちょっとため息。
始まりは、長兄のところに一人の女性が訪ねてくる。
女性のおなかの中には長兄の子供がいるという。
常からお金のことしかいわず、冷酷な性格の兄が突っぱねる。
まもなく女性は身投げして亡くなってしまい、それを主人公である妹は非常に気をいためるところから話は始まる。
世間体を非常に気にする中学校校長の父。
無感動で何事にも動じない母。
冷酷でお金に汚い長兄と、誰も傷つけたくない気弱な銀行員の次兄。清純そのもの?の妹 弘子。
気が強く、なんでもずばずばといっては相手の反応を楽しむ隣家の女性には、長兄が思いを寄せるがはねつけられる。
妹を身篭らされ、捨てられて 主人公の長兄を恨む治の行動と、主人公弘子と治の父との交流が話の軸になっている。
弘子の家族たちは、この後どんな生活・人生を歩むことになるのだろうか。
ラストシーンの長兄の様子が空恐ろしく、考え込まされた本だった。
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