M・フーケー作・アーサー・ラッカム絵・岸田理生訳
出版社 新書館
発売日 1995.09
価格 ¥ 1,937(¥ 1,845)
ISBN 4403031072
ウンディーネとは水の精。
アーサーラッカムのイラストに魅せられて借りた。
「ニーベルンゲンの指輪」を高校の時買ってからずっとアーサーラッカムのファンなんだもん。
騎士が迷い込んだ森の奥の漁師の家の養い娘、ウンディーネ。
恐らくウンディーネのほうも一目ぼれであったのだろう。騎士がウンディーネと結ばれるまで、漁師の家は大水に閉ざされ、人里に下りていくことはかなわない。
同じく流れ着いた司祭によって婚礼がひっそりと執り行われる。
婚礼の夜が過ぎると、それまで気紛れでつかみどころのなかったウンディーネは急に落ち着きのある、女性らしい性格に変わる。
契りによって、「魂」を得たのである。
騎士はウンディーネを大事にするが、彼女の周囲にはいつも叔父の水の精が付きまとい、些事を起こす。騎士を試すかのように。
そして騎士は誓っていたのに、ライン川の船上でウンディーネをののしってしまう。ウンディーネは誓いを破られ、水に身を投げる…
イラストの美しさと文体の美しさとでなんか舞台を見ているよなそんな気持ちで一気に読み終えられた話だった。
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