阿Q正伝・故郷

阿Q正伝・故郷魯迅作/小田 岳夫訳

税込価格 : ¥735 (本体 : ¥700)
出版 : 偕成社
サイズ : B6判 / 225p
ISBN : 4-03-850670-3
発行年月 : 1990.6
中国文学というと「大地」は好きでだいぶ読み返したけど、他は何故か殆ど読んだことがなかったなぁ。というわけでなんとなく借りてくる。
阿Q。なんていうのか、こういう人物を主人公にすえるというのが最初よくわからなかった。
訳者あとがきとか何とか読んで、魯迅の言わんとするところとかこの小説の目的とか、浮き彫りになってきて、それで読み返してしみじみと何かがしみとおってくる感じがする。

その感覚がもっとも強くなったのは「祝福」である。
自分の意志とは関係なく、後家といわれそしてむりやり再婚させられる女性。
それが社会のシステムとして彼女を「穢れた者」に貶めることになっても抵抗できない。そして彼女は段々落ちぶれていく。

ハンカチ、だっけ。あとはモーパッサンの「女の一生」?

定められた運命を生きるしかない女性。
そういう女性しか生み出さない社会のシステム。

そのあとの「藤野先生」は先の二つに比べて、日本での魯迅の経験をそのままに書いたような自伝的小説である。
大勢の日本人学生にまぎれて、中国人が銃殺される映像を見せられていたたまれない気持ちになる主人公。他の学生と分け隔てなく、しかし力強くバックアップする「藤野先生」。

「故郷」にかえってそして、魯迅が見たもの。

二つの自伝的小説と、先の風刺的小説2つとの間に、魯迅がいる。
「ちいさなできごと」がそれをつないでいるような気がする。

? posted by Yumikoit at 09:09 pm

青いジョーカー

青いジョーカー

竹下 文子作/鈴木 まもる絵

税込価格 : ¥1,050 (本体 : ¥1,000)
出版 : 偕成社
サイズ : A5判 / 132p
ISBN : 4-03-528270-7
発行年月 : 1996.3
黒ねこサンゴロウ旅の続きシリーズ2巻。
1号も夢中なんだけど、実は私もこのシリーズはまっております。
1号に読み聞かせる前にこっそり読んじゃったりして。だって待ってられないんだもん。

今回は、うっかり手に入れてしまったご禁制の麻薬をサンゴロウさんどうやって処分しようかって。怖いお姉さんに目をつけられてしまって、イカマルくんと大立ち回りやるのが面白いですな。

この本を図書館に借りに行ってふとみたら。
隣においてあったドルフィン・エクスプレス。これ、サンゴロウと同じ世界観のシリーズだね。ほら、ここにサンゴロウが出てるよ。
1号の眼がキラリ〜ンと光った。
旅の続きシリーズのあとで借りるシリーズも、これで決定だな。ふっ…。

? posted by Yumikoit at 10:44 pm

 

チーズとポーズ

1号。年長さんだけ卒園前のお別れ遠足である。
電車に乗って水族館に行く。
園外保育は年に数回、園バスで移動することが多いこの園では、電車に乗っていってしかも駅から水族館まで歩かせるわけだからなかなか大冒険になるはずである。

2時過ぎに2号を園バスから受け取り、一旦家に帰って2号を着替えさせてから駅に向かう。
時間は充分にあるはずなので、2号と二人でのんびりと線路沿いの道を歩く。
うーん。こののんびり感、久しぶりだなぁ。
2号も自分のスピードで歩けるのが嬉しいのか、のびのびしている。

駅までついた時にまだ時間があったので、駅前のスーパーで飴を一袋買ってから1号を迎えに集合場所に向かう。
…あれ?まだ10分以上あるのにもう到着してるよー。

アワアワと1号を先生から受け取り、挨拶をしてそこそこに引き上げる。

1号は電車の中で先生と折った折り紙のカメラで何度も写真を撮って遊んでいた。
「チーズとポーズって似てるけど違うよねー」
うーん。言葉は違うけど似てると思うよ。

? posted by Yumikoit at 10:24 pm commentComment [2]

もりにでかける (きょうりゅうペペのぼうけん)

もりにでかける (きょうりゅうペペのぼうけん)

ヒサ クニヒコさく・え

税込価格 : ¥1,260 (本体 : ¥1,200)
出版 : 草炎社
サイズ : 25×26cm / 〔32p〕
ISBN : 4-88264-251-4
発行年月 : 2006.1
利用対象 : 小学1−2年生
1号は特に、こういう「割と厳密にかかれたストーリィ」の方が好き。
肉食恐竜と草食恐竜が馴れ合ったりしてたり、オオカミとヒツジが仲良しなんて信じないところがある。
融通が効かないともいうなー。

だから、ちゃんと恐竜の研究家でもある著者が書いたこんなお話だったらオッケイか。

まずツッコミが入る。
「何で一巻から借りてこないの?」
…言われると思ってたよ。ここの文庫に1巻がなかったんだからしょうがないじゃないか。

それでも読み始めると熱心になる。
他の恐竜が出てくるとわくわくと、自分の知識に照らし合わせてこれは何とかサウルス、こっちはナントカドンと当てようとする。
間違っててもそれはご愛嬌。

恐竜キングもはじまったねぇ。
ついに恐竜キングのゲームにまで手を出したので、親としてはかなり怖いけど。
まぁこのシリーズは1巻はなかったけど、続きの3巻はあったはずだから借りてきてあげよう。

? posted by Yumikoit at 09:32 pm

 

秘蔵写真♪

1号が赤ちゃんの頃に一緒に遊んだ子が、遊びに来るという。
懐かしくなって、お友だちが遊びに来るまで昔の写真を引っ張り出していた。

アルバムを見ている気配を感じ取って1号がやってくる。
「…これ、だれ?」
「今日遊びに来るTSくんだよー」
「こっちは〜?」
「こっちは、TSくんと同じクラスのKちゃん」
…わからないか。やっぱり。1歳前の写真だもんね。

ふと1号が、ポケットアルバムに入れられた写真の裏に、もう一枚写真を隠していることに気付く。
「この写真、何?」
─ 見たい?
「ウン。見たい」
─ ホントに見たい???
「うん。見せて」

仕方ないなぁ。これはもっと1号が大きくなるまで隠しておくつもりだったんだけど。
ポケットから隠した写真を出して、見せる。
「だれ?これ」
「1号だよ」
ぎゃぁぁぁぁぁ。すててぇ。やぶいてぇぇぇ。
1号の魂の叫び。

ふっふっふ。その声が聞きたくてとっといたんだもん。この写真。
どんな写真かって?それは内緒。
1号が大人になったらまた見せて、またのた打ち回る姿を見て楽しむんだから♪

帰ってきた飼猫氏にこの話をするとため息混じりに
「…母親の特権だもんなぁ」

? posted by Yumikoit at 08:56 pm commentComment [5]

 

まほういろのえのぐ

まほういろのえのぐ

つちだ よしはる作・絵

税込価格 : ¥1,155 (本体 : ¥1,100)
出版 : 金の星社
サイズ : A5判 / 77p
ISBN : 4-323-07051-9
発行年月 : 2005.11
病院を絵で彩るきつねくん。
廊下、トイレ、病室、外壁…色々な動物や草木などの絵で病院がきれいに飾られていく。
それを見て一緒に描き出す入院中の子ども達。
昔ばなしを始めるおばあさん。
辛かったことを思い出して寡黙に押し黙る女の子。

著者がほんとに鶴岡の病院に絵を描いたことを通して出来たというこの本。
病院はここLink かな?サイトからでは判らないや。
いつも行く病院がこんなだといいんだけどね。

? posted by Yumikoit at 09:30 am

名札の位置。

というわけで、朝のごたごたの最中。

お弁当袋の紐を結んでもらえなかった2号は、制服の名札をつける段になって兄1号にターゲットを定めた。
「おにーちゃんっ!名札つけてよっ!」
って、あぁた。泣きながら投げるように言ったって。
「やだよ!」
…ほーらね。

「おにーちゃんがやってくれないぃぃぃぃ」
とまるで兄が悪いみたいな言い方。
それでも気を取り直して
「おにいちゃん、ボクできないからやってください」
に言い換える。

何度目かでしぶしぶ2号の制服を床に広げて名札を付け始める1号。
どうでもいいけど、台所の床で制服の上着をひろげるのはやめてくれないかい?

「どこ?」
「まんなか」
「真ん中。ホントに真ん中でいいの?」
…指差した方が確かだと思うよ。2号。

出来上がった制服を見てみると…床に広げられた制服の上着の。
背中中央すそに一本入っているスリットの根元、つまり腰付近に、ピンクの名札がつけられている。
…なるほど。まんなか。

それを見てまた2号が
「ちがう〜〜〜〜〜」
と泣き始める。当然だよね。
「え〜っ。真ん中って言ったじゃない!」
とニヤニヤ笑う1号。

あのね。二人とも。
面白いんだけど、今日はそもそもあと30分でバスが来るんだし、まだ朝食も食べてないギリギリのところで、母さんはまだ怒っててご飯食べなくていいとか言ってる最中なんだからね。
2号もヒトに頼む時にはちゃんとそれなりにお願いするようにしなさい。
それとね。1号。イタヅラをするのは時と場合を考えないと、今日、ホントに幼稚園にいけないよ(ギリギリで行ったけどね)

? posted by Yumikoit at 12:05 pm

 

朝ごはんを隠してみた。

我が家の朝食は6時半の約束。ちなみに飼猫氏は朝食を食べない。

5:58に2号が起きて来た。今日は早いなーと思ったら、ファンヒーターの前に寝そべっている。
「2号、今日の卵焼きは、2号が卵割りたいの?」
「うん、ボク割る〜」
昨日、私が卵割っちゃったから2号が泣いて怒ったんだ。それだったら早く着替えろよー。

1号も起き辛かったらしくて6:20過ぎて起きてくる。二人で団子になって泣いている。
ちなみにまだ2号はパジャマを肩にかけて胸をはだけているだけ。…てめぇ。この20分何をしていた。

6:30になってもまだ誰も手伝いにこない。
詰めた弁当箱をテーブルの上に置く。箸入れと弁当袋も。
朝食ができたので、飼猫氏の朝のコーヒーを入れる。
今日は飼猫氏は弁当無しの日だから、お握りは握らない。

6:45。何でまだ誰も着替えが終わらないんだろうねぇ。
特に急かすこともなく眺めてみる。2号、あんたファンヒーターに近づきすぎ。
6:50。私の朝食のプレートだけテーブルに持って行く。ゴミを玄関に置く。子ども達の朝食のプレートは黙ってレンジの中に隠す。

7:00を過ぎたところで2号が気付いて
「なんでっ、ご飯ができてないのっ!」
と泣いて怒った。てめぇ。それが第一声かい。ヒトに物を頼む態度じゃねぇなぁ。
そのあとも2号はかんしゃくを起こしてグズグズ泣いている。
1号は途方にくれているが、こいつは時間の約束を破ると自己責任だということを知っているので、朝食はないと諦めてのんびりし始めてしまった。

ようやく着替えが終わった二人だが、まだ台所の拭いた皿も片付けてくれてないし、弁当箱もカバンに詰めていない。
2号がやってきて
「お弁当袋の紐が縛れないよっ!」
と怒る。
頼むなら頼むらしい言葉遣いをせぃっ!…とは怒ってやらない。
「あのね。あなたの朝のご用意は6:30までの約束よ」
と言ってやると、黙ってそのまま弁当箱をカバンに入れに行った。
ふむ。

7:30
そろそろ、叱るのも落としどころをつけて朝食を食べさせないとかなり時間がきつくなるなぁ。
制服の名札をつけるやり方で、兄弟げんかを始めた。
どっちもどっちだ。えーいっ。お前らどうやって仲直りするつもりだい。
泣いている2号をクローゼットに押し込み、1号のほうには説教をする。
泣き止んで少し落ち着いた頃を見計らって2号にも説教をして。あ〜。めんどくさい。

7:50。
さて、おまえら。反省したか?
したならさっさとご飯食べなさい。5分でメシ喰って、5分で歯磨きして。
で、さっさと幼稚園行ってこい。

つーわけで、時間を守るということを教える実験。終了。
途中かなり笑えたけどねぇ。くすくす。
明日はどうなるでしょう。

? posted by Yumikoit at 09:30 am commentComment [2]

かくれんぼおにごっこ

幼稚園のバスを降りるなり、砂場に直行する子ども達。
えーいっ。お前らの制服は明日も着るんだろうっ。砂で真っ白になっちゃうよっ。

そういうと1号は帽子と制服の上着だけ脱いで私に持たせにきた。それで大丈夫なつもりか?
見てみると砂場の前に置いてあるぼろぼろのベンチの破壊度が増している。
つーか、腰をかける部分の板が完全に取り外されて割られているんですがー。
2号は拾ってきたネジをその辺に叩き込もうとしている。
被害が大きくなるよー。

気がつくと今度は鬼ごっこらしい。
1号とお友だちのTくんが一目散に走って行く。
そのあとを追いかける2号。年長の二人はさすがに逃げ足が速い。
何度か鬼ごっこを繰り返すようだが、どうも2号に分が悪いな。
怒り出して
「こんどはかくれんぼー!」
と怒鳴る2号。

つ〜訳で今度はかくれんぼ。
さりげなく自宅への階段に隠れるTくん。
1号は自転車置き場の方へ。
2号が一生懸命探していると、通りすがりの小学生が隠れ先をばらしてしまう。くすくす。

次はまた鬼ごっこ〜。とか言いながら駆けて行く2号とTくん。
1号が鬼の番。
どうやら見ていると、負けたから鬼ではなく、鬼は持ちまわし順番制か。
1号が最初にいくつか数を数えて、あとを追いかけようとしたがどこに逃げたか判らない。
「母さん、どっちに逃げた?」
さぁ。母さんも知らんわ。
…途方にくれている1号。
あのさ。『もういいかい』とか言ってみたら。
かくれんぼじゃなくて鬼ごっこらしいから、答えるかどうかわからんけど。

「もぉいぃかぁぁぁぃ!」
「まあだだよぉぉぉ」
二つの声が返ってきた。…にやり。

私とTくんのお母さん、二人で噴き出す。
まったく。鬼ごっこだかかくれんぼだかわかりゃしないね。

? posted by Yumikoit at 11:03 pm

 

あらしのよるに

あらしのよるに

あらしのよるに (大型版あらしのよるにシリーズ)
きむら ゆういち作/あべ 弘士絵

税込価格 : ¥1,470 (本体 : ¥1,400)
出版 : 講談社
サイズ : B5変形 / 1冊
ISBN : 4-06-210293-5
発行年月 : 2002.7
捕食の関係をそろそろ意識している1号。
興味を持つかな、と思って借りてきた。が、残念ながら自分が借りてきたサンゴロウシリーズを読んでほしくて見向きもしない。

読み聞かせていると2号が寄ってきて
「わたしたち、ほんとに よく にてますねぇ」
のくだりで
「そんなわきゃーねーだろっ!」
と2号のツッコミ。よしよし。それでなくっちゃぁ♪

? posted by Yumikoit at 10:54 am

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