「昼ごはん!?そんなの電車の中か、駅に向かう途中でお父さんと食べるからいい!」
実際、飼猫氏は、駅のホームの牛丼を食べるつもりらしい。
ま、いいや。元気に行っておいで。
ただし、明日具合が悪くなって学校で保健室に駆け込まないよーに!<前科あり。
というわけで、失くしてしまった剣道のツバ止めを見つけられない(というか、代わりの新品をもらったのですでに探す気すらない)2号はお留守番。
まぁしかたない。この程度のペナルティは必要である。
というか、行くのをあきらめた時点で、2号にとってはすでにどうでもいいことらしいのがちと気にかかるんだが。そんなに諦めがよくていいのか!?
さて昼からどうしようかなぁ。
せっかく天気もいいことだから、散歩でも行こうよ。
2号を誘う。
てくてく歩いて、河原まで出る。
堤防沿いに菜の花を見ながら歩く。
途中、堤防の下に降りられるところまで行くと2号はぴょんぴょんと降りて行って中洲に移動して石を投げている。
2つの川の合流地点まで来ると、魚の泳ぐ姿を見て興奮する2号。
おぃおぃ。魚に石を投げるのはやめれ。
「おかーさん!さかな!」
うん?…あら。魚が死んで、沈んでいる。
ちょうど2号の立っている30センチくらい先。
深さは10センチもないであろう。
「拾っていい?拾っていい?」
…やってみれば?
恐る恐る入っていって、両手で魚を捕まえる2号。
30センチ…もうちょっとあるかな。黒っぽい灰色で。コイかなぁ。
「生きてるかな。生き返るかな」
触りまくる2号。
目玉をぐりぐり。…生きてたら、それは嫌だろうなぁ。
ヒレを一つずつ広げて引っ張ってみる。
枝を拾ってきて、包丁替わりに表面のウロコをこそげてみる。
両手に掲げて、中洲の砂利の上を走りまわる。
…嬉しそうな2号のコイ踊りであった。
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