1号は、友達の家に行ってしまって置いてけぼりを食った2号。
私と一緒に、別の友達の家へちょっとおつかいをしてから、マンションの横手にある裏山で遊ぶ。ちょうど近所のお友だちもいて、二人で縄跳びをしたりなんだり。
裏山で二人で遊んでいて、そのうちお友達だけ私たち親の方へやってきた。
「2号くんが呼んでる!」
なんだろう。用事なら、こちらに来て言えばいいのにね。
近くに行ってみると、直径15センチほどのほっそりとした木に登っている2号。
へ〜ぇ。最近は木登りがマイブームかぃ。
ところが2号。
「…おかあさん…ひざが抜けない…」
─ は?なんですと???
2号の身体は、私のちょうど胸あたり。結構高い。
地面から寄り添うように立っている直径15センチほどのほっそりとした2本の木。
ちょうど二股に分かれるようにねじれながら立っているその隙間に、2号の膝から下が挟まっている。ちょうど下に行くに従って隙間が狭くなるので、体重がかかればかかるほど挟まる仕掛けである。
うーん。
すぐ横にあるブロックの上に立って抱き上げる。片方の手で挟まっている膝を抜こうとするが、片方の手ではしっかりと抜いてやることができない。
お友だちのお母さんを呼んで、私が抱き上げている間に、脚を抜いてもらう。
…ほっ。抜けた抜けた。よかった。
そうこうするうちに、1号が帰ってきたので一旦一緒に家に入り、裏山で遊び続けている2号に家に帰るようにと言うためにまた外に出る。
おぉ〜ぃ。2号。お兄ちゃんも帰ったから、あなたも家に入りなさい。4時半すぎてるよ。
ところが、裏山の下の方、崖が半分崩れているところにいる2号は一向に上がってくる気配がない。どうしたの?
降りていくと、2号が一言。
「落っこちて登れない…」
…土砂止めになっている戸板の下に落っこちて上がれない2号。
ここ、この間1号が落ちたところじゃないの。
なんであなたまで一緒になって落ちるかなぁ。
つーか、一度だれか落ちたような場所にわざわざ行って、自分まで落ちるのはやめなさいって。
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