クルマで買出しに出たら、道沿いにベビー洋品店の「Birthday」が見えた。
「もう、ベビー洋品店なんてのも行かなくなっちゃったねぇ。2号も大きくなったしねぇ。Birthdayなんて、結局1回も行かなかったね」
と飼猫氏と話していた。
「ばーすでー?どこどこ?」
と1号が言うので、ほら、あそこだよ、と教えてやる。
「ばーすでー?へんななまえ〜うきゃきゃきゃ」
と笑う。変な名前じゃないよ。誕生日って意味なんだよ。
「違うよー。ばーすでー駅に行くんだよ」
そりゃ、「ばーすでー」じゃなくて、「バスで」!
最後に1号はにやりと笑って、お誕生日の歌を歌っていた。
…判ってるんじゃん!):T
2000年生まれの長男1号はドッジボール→バスケ→ラグビー野郎
2002年生まれの次男2号は剣道男子→今はなんかヲタとかクイ研とか色々。お父さんは飼猫氏。
日常と読書の記録。
各記事の[ Comment ]をクリックすると感想を書き込めます。
最後のラブレター ばらっちからカモメール 続
鴨志田穣文・西原理恵子まんが
出版社 スターツ出版
発売日 2004.11
価格 ¥ 1,260(¥ 1,200)
ISBN 4883810291
サイバラがアル中といい、ヤク中といい、どうしようもない男といいながらそれでも彼女の描くカモちゃんはすごく愛情あふれて描かれていた。
そして離婚後も彼女のコミックには時々現れるカモちゃん。
鴨志田の書くエッセイはなんていうのか、底辺でじたばたしている焦燥感にあふれている。這い上がりたいのに這い上がれない。行き場のない怒りとやるせなさからお酒に逃げる。ただただ、飲み続ける。
妻の方が稼ぎがよかったり、仕事に生き生きしている妻の様子にいらいらしたりはなかったのかな。
ふらりと出て帰るきっかけすらつかめずに旅先で吐血。
周りを思いやるゆとりもない。それでも自分を理解してくれる人、安らぎを求める。
サイバラはその安らぎにはなりきれなかったのかなぁ。
サイバラ自身の描くサイバラと違い、カモちゃんの描くサイバラは、女性らしさにあふれていて母性を感じさせる。
「私たちは共依存なんですって。一緒にいても悪くなるばかりなの。添え木が二本よりかかっているだけなの」
というサイバラの台詞が痛い。
彼女はそれでいい。添え木であることをやめ、自分で立つことを決めたのだから。でもカモはどうすればいいんだろう。あがきが続く。
いつか、二人がまた結びつくことを。
? posted by Yumikoit at 06:34 pm Comment [2] TrackBack [0]
上京ものがたり
西原理恵子著
出版社 小学館
発売日 2004.12
価格 ¥ 820(¥ 781)
ISBN 409179274X
西原の自伝的なコミック。
水商売で生活費を稼ぎ、ぎりぎりの生活をして、働かない男と一緒に暮らし、それでも絵で生きていきたいと願う。
しんみりとした短いセンテンスのストーリィの中に、彼女の若い時の夢とかつぶやきとかがいっぱい詰まった絵本のようなコミック。
仕事がうまく行き始めたころのひとりでに顔いっぱいに広がる笑顔がすごく好き。
社会の理不尽に、自分もいつ合うかわからない連載停止にひどいねと同情しつつも、「でもあんたがつまらないからわるいんだよ」とつぶやく。それも、本音。
そうやって勝ち取ってきた、西原の人生。
根っこのところでの、自分の自己肯定。これでいいんだ。もっと頑張るんだ。仕事、もっと頑張るんだ。という自分への励ましに違いない。
? posted by Yumikoit at 06:10 pm TrackBack [0]
Comments