鴨志田穣文・西原理恵子まんが
出版社 スターツ出版
発売日 2004.11
価格 ¥ 1,260(¥ 1,200)
ISBN 4883810291
サイバラがアル中といい、ヤク中といい、どうしようもない男といいながらそれでも彼女の描くカモちゃんはすごく愛情あふれて描かれていた。
そして離婚後も彼女のコミックには時々現れるカモちゃん。
鴨志田の書くエッセイはなんていうのか、底辺でじたばたしている焦燥感にあふれている。這い上がりたいのに這い上がれない。行き場のない怒りとやるせなさからお酒に逃げる。ただただ、飲み続ける。
妻の方が稼ぎがよかったり、仕事に生き生きしている妻の様子にいらいらしたりはなかったのかな。
ふらりと出て帰るきっかけすらつかめずに旅先で吐血。
周りを思いやるゆとりもない。それでも自分を理解してくれる人、安らぎを求める。
サイバラはその安らぎにはなりきれなかったのかなぁ。
サイバラ自身の描くサイバラと違い、カモちゃんの描くサイバラは、女性らしさにあふれていて母性を感じさせる。
「私たちは共依存なんですって。一緒にいても悪くなるばかりなの。添え木が二本よりかかっているだけなの」
というサイバラの台詞が痛い。
彼女はそれでいい。添え木であることをやめ、自分で立つことを決めたのだから。でもカモはどうすればいいんだろう。あがきが続く。
いつか、二人がまた結びつくことを。
この記事に対するコメント[2件]
1. ヒカ — January 30, 2005 @21:38:19
Yumikoit January 31, 2005 @08:12:28
http://www.itofamily.com/yumikoit/index.php?UID=1083568689
の連載中でしたからね。2年近くになるのか。
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