1号が机に向かっている。
「これ、あんたたちのだから畳んでねー」
洗濯物を抱えて私が子ども部屋に入っていくと、1号がこちらを振り向いて言った。
「お母さん、ちょっとよくわかんないんだけどこれ読んでくれる?」
塾の宿題か。どれどれ?
英短文の和訳の問題らしい。
1号の答えは…
「かれらは、本屋の中でランニングをしているところです。」
「私たちは、熱い犬を食べているところです。」
1号曰く
「そのまま訳して、単語の意味はこれでいいと思うんだけど、どうにも意味が通じないんだよな…」
ふむ。
running、をそのままカタカナ読みして「ランニング」と捉えているからだよね。「走る」とちゃんと日本語訳すると、「走り回っている」と言う表現になるんじゃないの?
「本屋の中を走るなんて、だめだなぁ(笑)」
そだねー。そういうニュアンスの文章だろうねー。
「こっちは?熱い犬って何?そんな食べ物ある?」
そっちは、そのままカタカナ読みすりゃーいいと思うんだが。
試しに、紙にホットドックの絵を描いてやる。
「あっ!!!!」
1号、笑い転げてから絵の横に「ワンワン!」と書き添えていた。
「面白いからこの(間違った)訳文のまま、提出しよう」
そう言って、「熱い犬」の上の段に「きっと彼らは韓国の人なのですね」と書き入れていた。
いや、そんなところでウケを狙っても(笑)
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