夜、ご飯を食べ終わった1号が言った。
「お母さん、前髪切って」
うん?いいけど、伸ばすんじゃなかったの?
「後ろは長いままがいいんだけど、前髪はやっぱりちょっと切ってほしい」
なんかこだわりが出てきたんなら、素人の私が切るよりもちゃんと床屋なり美容院に行くべきだと思うけどねぇ。
まぁいいや。
新聞紙持っておいで。
洗面台に敷いてもらう。
それから、髪を切るときに使うケープを出して、1号が小さいころに使っていたバリカン。
「これ、なぁに?」
久しぶりに使うから覚えてないのか。
洗面台の周りを片付け、1号には洗面台に身を乗り出すように言ってからバリカンのスイッチを入れる。
「うぉー!」
音にびっくりする1号。そのままもみあげの周りから切り始める。
「それで髪の毛が切れるんだっ!」
うん。細かいところはハサミも使うけどね。
1号の要望通り、前髪と、耳の周りだけかなり短めに刈り込む。
ちょっと切りすぎたかなぁ。
後ろはこのままでいいの?
「うん」
じゃ、このままお風呂に入って、まだ髪の毛の切った端がついてるから、いやっていうほどていねいに髪の毛洗ってね。
風呂から出てきた1号が飼猫氏に言った。
「これって、ちょっと坂本竜馬っぽい?」
…いや、せめてもちょっと後ろの髪を伸ばさないと無理だと思うけど。
つーか、坂本竜馬はオールバックで後ろで結んでたイメージだよなぁ。
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