2号が学校から帰ってきた。
えらい寒いけど、雨降ってなかった?
「うん。大丈夫。…あのね」
と、2号が大きな賞状を見せてくれる。
おぉー。夏休みに書いた読書感想文。賞状もらえたんだ。すごいじゃん。
「1年生はね。ぼくと、XXくんと…」
と数えあげて、朝礼で名前を呼ばれて6年生の子が代表で賞状をもらった話をする。
間もなく1号が帰って来て、帰ってくるなり
「2号!今日すごかったじゃん!」
と2号に称賛をおくる。おぉ。美しき兄弟愛だなぁ。
「お兄ちゃんこそすごかったよねー」
あれ、1号も何か今日あったの?
「うん!ぼくもね!朝礼でね」
と話し始めた1号。
「今日の朝礼で、静かに過ごそうって劇があってね。
廊下で鬼ごっことか駆けっこやってる子ども達の役で、ぼくも出たんだ!」
えーと、それは啓蒙のための寸劇ですな。
で、念のために聞くけど。1号はどういう役をやったの?
「鬼ごっこで鬼の役をやってる役!
ステージは狭いから、すぐに終わっちゃったけど、なんか面白かった!」
つーことは、日常的に校庭で一番走ってるやつだなあと思うと必ず1号だったというアレを、全校生徒の前で披露したってことであり。
2号は
「お兄ちゃんすごかった!」
と純粋に称賛をおくっているが。
で、廊下で鬼ごっことか駆けっことか、ふざけあってると危ないというテーマの寸劇で鬼の役ってことは。
…悪い見本の役で威張ってどうするのよ。1号。
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