1号が、風呂掃除をしないで遊びに行ってしまった。
毎日先に風呂に入るのは2号だが、1号が風呂掃除当番で2号の入浴時間の前に風呂掃除をする約束なのである。
いつもだと2号は5時から日記を書き、そのあとで風呂に入るので5時に1号が帰れば何とか間に合うのだが、今日の2号はすべてを早く終わらせて夜はゆっくり過ごしたいらしいのである。
学校から帰宅後、30分くらいはリビングの床といいソファといい一面にランドセルの中身をぶちまけてボンヤリしていたのだが、そのあとは珍しく宿題をやり、給食セットなどの洗い物を出して日記を書いている。
そういや1号が学校から帰ってすぐに
「ぼく、今日の夜ごはんのお皿洗ってもいいよ」
と言っていたなぁ。
夏休みに入ったら1号が夕ご飯の皿洗い当番にして、2号に風呂掃除当番と変更する予定なんだっけ。
…自分で風呂に入りたい時間に合わせて、お風呂掃除してもいいよ。
2号にそう言ってみる。
その時は何とも返事をしなかった2号であるが、しばらくすると風呂場からジャージャー水の音が聞こえてきた。
お。やっとるな。
一応の段取りは分かっているはずなのでなるべく覗かないで任せてみる。
5分かそこらすると今度は。
「♪お湯はりを開始します」
と機械の案内音声が。
えー。もうお風呂の湯を張っちゃうの?
風呂場を覗いてみる。
はだかの2号が、まだほとんど湯を張っていない湯船にうずくまっている。
「お風呂洗いの時に、洋服汚しちゃうかと思ったから、脱いでお風呂掃除してたのー♪」
だったら風呂掃除が終わったら出て服を着ろって。
「えー。もったいないからこのままお風呂入る〜♪」
だったら、せめて身体とアタマを洗ってから湯に浸かってくれ。
身体とアタマを洗っているうちに、お湯張りできるから。
たのむ。そうでないとあんたの風呂上がりの湯が汚くてかなわん。
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