パトリシア・マクラクラン作/掛川 恭子訳
税込価格 : ¥1,223 (本体 : ¥1,165)
出版 : 偕成社
サイズ : 四六判 / 190p
ISBN : 4-03-726560-5
発行年月 : 1995.7
表紙のイラストに惹かれて借りた。馴染みのあるような不思議な絵だ。
読み終わってからじっと考えたら、1号に今読み聞かせているシリーズと同じ人が挿絵を描いていると気付いた。
ママは絵を描いていたかと思うと、焼く前のケーキだねを嬉しそうに食べていたりする。パパは毎晩コーヒーテーブルの上でタップダンスを踊る。
コーヒーテーブルの上で、ねぇ。
タップ自体、馴染みの薄いものだからよくわからないけれども、この国じゃぁそれが普通なのかなぁ。
玄関に1歳くらいの赤ちゃんが捨てられている。
置手紙には
「みなさんのことをずっと見てきました。
りっぱなご一家にちがいないと思っています。
みなさんが承知してくださらなければ、私はこの子を永遠に失ってしまいます。(中略)そして、いつか迎えにもどってきます。わたしはこの子を愛しています。」
なんて通俗的だろう。捨てられた子ども。
すぐに抱き上げるおばあちゃん。
警察を呼ぶことで赤ん坊の存在を拒否しようとするパパ。
すぐに遊んであげ、手を差し伸べようとするママ。
失われた子ども。その半年後に突然現れた子ども=ソフィー。
ソフィーとの生活を受け入れることで、生後間もなく失われた生命への想いは浄化されていく。
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