30分以上も遅れて起きてきて、ボンヤリと着替える2号、時計を見て慌てる1号。
二人が朝食を食べ始めたのはなんといつもよりも1時間近く遅い7時半近く。
もともとこの1年間、4月からの1号の小学校の時間を想定して時間を組んでいるので、幼稚園そのものに遅れることはないけれども。
4月からこれでは1号は朝食抜き必至。頑張ってくれよ、もぉ。
1号はそれでも何とか頑張って食べて、8時前には幼稚園リュックを背負い込む。2号、8時に朝食終了。…急いで歯磨きすれば間に合うな。
しかし2号は普通の時計とは流れの違う「2号時間」で動いている。
3分おき、5分おきに横からネジを巻いてやらないと動かないのである。
一度スイッチが入ると早いんだけどねぇ。
8時過ぎのこの時間、2号は「2号時間」で動いていたらしい。
洗面室に入ってから歯ブラシを取るまでにすばやくやれば間に合うはずなのだが、ちょうど彼は私が1号に説教をしているのを見物してしまった。
歯磨きを始めたのは、8:09。
─ 内心、これではバスに間に合わないなと覚悟を決める私
8:10に私の携帯電話がポケモンの着メロを流す。
幼稚園に出かける合図である。
2号、その音楽を聴くなり泣き出して歯ブラシを抱えたまま走りだす。
とっつかまえて
「2号、歯磨きした?」
「うえぇぇぇぇ…したよぉぉぉぉ」
─ うそこけ。仕上げ磨きはまだだ。
「してないよね」
「したぁぁ!」
「2号、時間までにご用意できないからバスには乗れないよ」
「やだっ!いくっ」
とにかく玄関に2号を閉じ込めてかぎかけて、1号と出かける。
慌ててリュックをつかんで鍵を開けて追っかけてくる2号。
道路に出たところをとっ捕まえてもう一度説教。
「ご用意できてないから今日は幼稚園に行かないんだよ」
「できてるもんっ」
─ 基本的に2号は、どんなわがままでもウソをついてでも通そうとするところがあるので、こういう時は親はひいてはいけないのである。
1号をバスに乗せている間、2号はおとなしくバスから少し離れた駐車中のクルマの陰に隠れていた。
事情を簡単に説明して、あとで送ると先生に伝える。
バスは静かに発車したが、対向車に道を譲るために軽く停車する。
それに走り寄る2号。
ばかもんっ!
とにかく走りよって平手打ちをかける。
どうも親に隠れて園バスに乗り込むつもりで走り寄ったらしいが、きちんと運転手さんが見ていてくれたからいいものの、一歩間違えたら命が危険。これはなんとしても止めなくてはいけないところ。
泣きわめく2号をひきずって帰る。さてどうしようかな。
家に帰ってからもう一度訊く。
「ちゃんと、歯磨きできてたの?」
「…ううん。できてなかった」
「じゃあ幼稚園に行けなくても仕方ないよね」
「歩いていく」
…これを言ってるうちはダメ。わがまま通そうとするやつは許さん。
洗濯物を干して布団も干して、明日は育成会の不用品回収があるので牛乳パックを開いて新聞紙とダンボールを束ねる。
それから掃除。
9時半。もう時間がないなぁ。
既に2号は幼稚園に行くのを諦めて、通園服のまま靴下を脱ぎ、私の仕事を眺めている。
よし。こんなもんか。
もう一度、時間の約束と交通安全について説教をする。
で、今日は私は午前中用事があるので外出することと、1号の園バスの帰りまでには帰ることを伝える。
神妙な顔をして聞いている2号。留守番を覚悟しているな。
仕事に一区切りつけてから、2号にもう一度反省の意を問う。ふむ。
よし、じゃぁカバンを背負いなさい。
2号は私の自転車に乗りたいとも主張せず、一目散に幼稚園に駆けていく。
既に私の用事である父母会の集まりも遅刻だったし、2号も朝礼に間に合わなかったけれども、バスの運転手さんを探して2号に謝罪させてから先生にお願いする。
はふー。なんとかかんとか。
こういうのって落としどころが難しいんだよね。
この記事に対するコメント[4件]
1. Q☆ — February 16, 2007 @18:23:26
きちんと躾けてる。
おれもホントはそんな感じだけど、我が家では7時前から食べ始めて早くしろ早くしろと怒鳴り飛ばしつつ7:40になったら残ってても終わらせて、歯を磨いてやってトイレ行かせて着替えさせて...てな感じで母親が間に合わせるようにしちゃう。←だから食事が気にくわないと怒られながら時間が過ぎるの待ってる
有無を言わさないんで、本人達が時間に間に合うようにやらなきゃって意識が生まれません(苦笑)。毎日同じように怒られて怒られておしまい。
「キミそのペースで大丈夫ですか?バス間に合いますか?置いてかれませんか?」とか言ってるそばから「もうおしまい!手洗って!トイレ行って!」だもんなぁ(苦笑)。
躾けるよりもその場をしのぐことで精一杯な感じ。
泣こうがわめこうが間に合わないヤツは幼稚園行けないんだって何度か実感させりゃいいと思うんだけど。
Yumikoit February 17, 2007 @12:33:34
園バスに乗ってた子ども達には、いきなり「ちゃんと制服も着てカバンも背負っているのにバスに乗せず、平手打ちを食らわせる鬼ハハ」を見せてしまいました
でもまぁ、大なり小なりどこの家も同じでしょ。
うちも1号は何回か同じ方法で「時間に遅れたらどうなるか」つ〜のをやって今は自分で時計を見て判断するようになりましたが、2号はある意味難しい。
「まぁいいや」と諦めてそれが当たり前になるのが怖いんですよね。だからやっぱり叱咤激励して無理やりにでも園バスに乗せる習慣をつけておいた方がいいのではないか、園バスに乗らなければ乗らないで何とかなっちゃう(これは、どうせ最終的には幼稚園にいけるんだとか、バッくれちゃえば幼稚園に行かなくてもいいんだとか、その両方を含みますが)…ってのを覚えちゃうんじゃないかという恐れはいつもあります。
だからこそ、どこのお母さんも時計を見ながらじりじりして、着替えをしようとしなければ無理やりにでも制服のボタンをかけてやり、忘れ物はないかと母親の方から幼稚園のカバンを全てチェックするんじゃないのかな。
うちも、2号が忘れ物が続いた時に「忘れちゃうと幼稚園で困るでしょ?」ときいたら「(他のもので代用したり、園で貸してくれたから)困らなかったもん!」と即答された時にはがっかりしました
3. Q☆ — February 19, 2007 @08:37:55
うちは2人とも幼稚園大好きっこですから。
困らなかったら他人に迷惑かけないよーにということを小一時間(ry
Yumikoit February 20, 2007 @10:27:28
例えば友だちの家に遊びに行く約束をしていたけど、園から帰ってきてなかなか着替えなかったから「あなた達がちゃんと帰ってきた片づけができないから、行けないんだよ」ということがあるわけです。
で、1号は「友達の家と幼稚園とでは重みが違っていて、幼稚園には病気でもない限り行くべきものだ」という刷り込みがあるわけです。だから、「行きたいのだったら、時間までにきちんと用意しなさい」という叱り方が成り立つわけで。
2号の方は、どうもそこまで刷り込みされていないようで。
「行けるように時間までに準備しなくちゃ」
ではなくて
「時間までに準備できなかったから今日はお休み。残念」
程度で諦めてしまう可能性があるんです。幼稚園が大好きでも…。
ほんと、こういうのは性格の違いで…。
>困らなかったら他人に迷惑かけないよーに
そそ。それは重要ですな。
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