夕食のあと、1号は暇をもてあましてしまったらしい。
1号がはき破ったズボンを繕う私の手元を見ているので、ふと思いついて針と糸を持たせてみる。
余り布は何がいいかなぁ。
よく考えれば、飼猫氏が以前ズボンを買ったときのすそ揚げの布が結構余っているのだが(しかももう履かなくなったのまであるので、それを使えばよかったのだが)、そういや先日1号のランチクロスを作った余り布があったな、とゾロリの布をわたす。
まずは針に糸を通す。
私が針に糸を通す時って。針穴を目の前に向けて、手前からまっすぐに糸先を向けるんだけど。
1号は右手に糸、左手に針を持つと目の前で左右から接近させる。そりゃー入らないだろう。
何度かやってようやく針に糸が通る。
先を結ぶのはまだ難しそうなので、今日は私が糸を結ぶ。
もうわくわくして
「どぉやるのっ!?どーやるのっ?」
と訊きまくる1号を突放し、まずは勝手にやってみなさい、と言ってみる。
その間にズボンを繕うのだ。
見よう見まねで針を運んでみる1号。
まずはそのテーブルに生地を置いたまま縫ってみるのは止めなさい。きちんとこうやって左手に布を持って右手で針を運ぶの。
しかし今度は、表に出た針をそのまま表から刺さずに、裏から刺してみる。
気がつくと糸は布を抱き込んで、団子のように糸が絡まった布。
それでも1時間以上針仕事をして遊んでいただろうか。
「そろそろ歯磨きして風呂に入りなさい」
といっても全く聞く耳を持たない1号。
ええい!風呂に入れ〜っ!!!!
寝る前に1号、一言。
「布ってね。なんか気がつくと髪の毛が絡まってるみたいになるんだ」
ってなんだよ。それ。
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