幼稚園からの帰り。
いつものように1号も2号も縁石の上を歩きたがる。
1号が調子よく縁石の上を歩いていると、向こうからちょうど下校途中の中学生の群団がやってきた。
1人の男子中学生が友だちとおしゃべりしながら、1号の歩いている縁石の上を、向こうからやってくる。
こんなに大きくなっても、やっぱり縁石の上を歩くよね、やっぱりねぇ。
と10年後の1号をふと思いながら、1号にそろそろ降りるように言おうと思ったとき。
中学生と1号がなにやらしている。
と、中学生のオトコノコが縁石を降りて、1号に道を譲ってくれた。
どうやら中学生の子が1号とじゃんけんをしたらしい。ふむ。お兄ちゃんありがとう。
何事もなかったように縁石を歩き続ける1号に
「じゃんけん、勝ったの?」
と訊くと
「ううん。負けたよ。だって、僕はぐー出して、お兄ちゃんはパー出した」
─ おぃ、1号よ。その場合にはあんたが降りる役!
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