鴨志田穣文・西原理恵子絵
出版社 寿郎社
発売日 2003.05
価格 ¥ 1,365(¥ 1,300)
ISBN 4990075781
サイバラの夫、鴨志田穣 と常に書かれるにはやはり抵抗があるだろうがしかし、彼の文筆業には西原理恵子が欠かせない要素であるだけに致し方ないことであろう。
鴨志田氏の作品には、独身時代の体験を書いたもの以外にはほとんど例外なくサイバラが出てくるし、そもそもサイバラがいて初めて彼が世に出たともいえる。
ジャーナリストとしての鴨志田穣よりも、文筆業としての鴨志田穣、が有名であるのはやはりサイバラがいてこそなのだ。
その最初のきっかけが書いてある本書。
相変わらず心に浮かんだことや思い出したことなどをお酒に任せて書き綴る。
「さぶ」に連載していたというだけあって、さすがに真っ当な男性は飲んだ勢いでしか会話にのせられなさそうなあんなことやこんなことも書いているのが、女性の私からするとちょっと別世界の出来事。<おぃ。
ゲッツ板谷氏のインド怪人紀行 とはある意味対をなしている本書。
板谷のインドへの旅に同行した鴨志田からの視点でも書かれている。ハックやナベちゃんに対する板谷からの視点との温度差が興味深い。
ハシシや麻薬にも手を出した経験をセキララに、しかし淡々と、経験者にしか書けない視点で書き綴る。
結局は
「俺にしてみれば十六ん時のシンナーなんだよな」
「俺もヘロインで、ひとつカーテンを引いていたんだ」
と言い切っている割に、相変わらず本書のあとでも呑みつづけて結局は離婚してしまう鴨志田氏。
なんでなんだろうなぁ。
…両親に対する記憶。
───どうせすぐにくたばるんだから───
人を愛する
ということから逃げていた。
しかし幸せな家庭を得る。二人の子ども。
“幸せ”が怖い。
怖いから、逃げなければならないのかなぁ。
この記事に対するコメント[4件]
1. まざあ・ぐうす — April 6, 2005 @21:26:50
私はまだ読んでいませんので、今度図書館にリクエストしようかと思っています。
Yumikoit April 6, 2005 @21:45:48
とりあえず、育児エッセイコミックですが隔週月曜日に毎日かあさん、が毎日新聞のサイトに掲載されていますので是非是非。
[link:www.mainichi-msn.co.jp/kurashi/women/etc/riezo/]毎日かあさん[/link]
3. とみの — April 7, 2005 @20:22:41
せっかくサイバラの本を買おうとおもったのに・・・
サイン会は無理だとしても、サイン本の販売とかはないかなぁ〜
Yumikoit April 9, 2005 @08:47:37
お兄ちゃん小学校入学おめでっと〜。で、名前付け、無事に完了した?
サイン会かぁ。北陸じゃぁ無理かもねー。
そういやとみのさんとはサイバラの本とか、話題になったことはなかったような。
結構読んでます〜?
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