夏坂眞一郎 著
夏坂氏とは同郷の縁で、以前よりサイトに出入りさせていただいていたが、具体的な作品を見せてもらうのは、サイト以外では始めて。
元々中学時代にも、文化祭で一部屋を独占しての個展を開いていた鬼才である。
文化庁メディア芸術祭のコミック部門で優秀賞を受賞 したこの作品。
このような表現もあったのか。
確かに落書きをして即興のイラストなど描いているときには、キャラクターがどんなシチュエイションでどんな台詞を言っているシーンなのかとか、そういうことを夢想しながら描いてみたりとかするものだ。
フィギュアとかでもきっと同じことであろう。
それが、作品の臨場感を増す。
夏坂氏はそれを推し進めて、オリジナルのフィギュアを登場させた本を一冊作ってしまった。
曰く、フィギュアをテーマに写真を撮り、それに文章をつけた新しいストーリィ作品の登場──バンドスキュルテ──である。
精巧に作られたフィギュア。実際の風景写真と合成されたその画像は本当にそういう光景があったのかと思わせるくらいにリアルだ。
うちの飼猫氏は横から覗き込んで
「これ、全部CG?え。フィギュアなの?」
と言ったくらいである。
メインページは左側にそういうフィギュアでつづられるストーリィ。
右側のページにストーリィの文章。フランスでも販売されている関係もあり、フランス語と日本語の両方で。
勿論、ストーリィが面白くなければつまらない。
浪人風の男が歩いている。蛮十郎。
余談だが、結構夏坂氏に似ていると思う。いや、若いころしか覚えていないけどさ。そこに現れる美少女剣士。
モンスターとその身体から作る不思議な鎧。
語られていない部分を空想でつなぎ合わせながら、読み進める楽しさがある。それが、ストーリィの厚みにつながっているような気がする。
私は普段、漫画以外は小説が多く、こういった映像からストーリィを組み立てる作品群は初めてだが、小説から空間映像を脳内で組み立てる楽しさとはまた別の面白さを感じる…知らない映画のパンフレットを読み進めて、映画の楽しさを知るような。
モンスターは次作のHURRY 3000にも出て来そうだ。モンスターの謎は今後さまざまな作品群で掘り起こされていくのか。そういう楽しみ方もあるなぁ(^ー^)
早くHURRY 3000の本も作ってよ。
購入は、日本国内からの購入の場合、池袋のジュンク堂にいける人はジュンク堂にて。
それ以外の場合にはネットでの購入がよいであろう。
ジュンク堂のサイトには直接のリンクがないが、メールで問い合わせれば定価に送料および代引き手数料を加えた金額で購入することが出来る。
作者本人のサイトからであれば、特別価格に送料(¥300)を加えた金額のみで購入することが可能だそうだ。
> 夏坂眞一郎氏のサイト
購入
→ ジュンク堂書店池袋本店 (オンラインではメールにて注文)
→作者のサイトから購入
まぁ友だちなんで、宣伝モードが入りましたが。
本人は恥ずかしいからいいって言ってたんですが、マジ面白かったんで無理やり書評書きました(笑)
本書評内の写真、画像は全て夏坂氏の了承を得て、本人のサイトより転載させていただきました。
夏坂くん、ありがとう。
本人は恥ずかしいからいいって言ってたんですが、マジ面白かったんで無理やり書評書きました(笑)
本書評内の写真、画像は全て夏坂氏の了承を得て、本人のサイトより転載させていただきました。
夏坂くん、ありがとう。
この記事に対するコメント[2件]
1. naoK — March 6, 2005 @22:42:17
今日,仕事が終わってから池袋に寄ったので,真っ先にジュンク堂に寄り,地下に直行して確かめてきました。
確かに平積みになってました。私が行った時点で14冊。POPもちゃんとついてましたよ。日本ではここでしか買えませんてことも書いてありました。
が,しかし。
買ってくるの忘れてしまいました(爆
どうしよう…送料300円だったらそのほうが安いなぁ。ちょっと考えます。
ということで,ご報告でした。さすがに写真までは撮れず。ご勘弁を。
Yumikoit March 7, 2005 @19:53:48
夏坂氏のサイトを見ていたら、ちょうど帰国時だったんですね。
そろそろ帰ったらしいけど。
ジュンク堂でサイン会…とかしていないのかなぁ。わくわく。
ちなみに本代は、ジュンク堂池袋で直に買えるならそれが一番廉いと思いますー。
読んだら是非是非書評を♪
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