J.R.R.トールキン作・瀬田貞二訳
出版社 岩波書店
発売日 2002.12
価格 ¥ 2,940(¥ 2,800)
ISBN 4001156792
もう10年以上前のことになるが、指輪物語を読んでみたいと思った。その時には結構強く思ったにもかかわらず、何故だか結局読まないままに終わった。
当時はファンタジー色の強いものよりもハードSFや心理的なノンフィクション物に強く関心があったせいかもしれない。
その後も結局映画も見ることもなく、ストーリィも知らないままに今に至る。
という訳で何度目かの正直でこの本を読む。
指輪のあらすじすら知らない中で、それでも北欧のさまざまな架空の生き物達…ドワーフ、エルフ、ゴブリンとかは知ってるけど、ホビットってのは何だろう。読み始めるまでホビットというのは主人公の名前と信じて疑わなかった私(^_^;)
しかも結構いい年のホビットじゃんっ。
いやいや、だからこそ「若気の至り」な突っ走りがないのよっ。
どうせ周りはみんなむさくるしいドワーフじゃないのよ。
恋人を救わんとする、なんてロマンティックな動機付けは元々なし。
ひょんなことから13人のドワーフの、「先祖が竜に奪われた財宝」を取り戻しに行くたびに巻き込まれるホビット族のビルボ。
のんびり屋のビルボだけど、予言の通りにいつの間にか「忍びのもの」になって13人を導き、助けていく。
巻き込まれた立場だからこそ、「冒険」なんだなぁ。と意味不明に納得。
それでも次から次に襲い来る危機を、ビルボの機転で切り抜けていくドワーフたち。
魔法使いはどこいったぁ。なんて一番いいところだけ助けに来るガンダルフもちょっとかっこいい。
最初は面白いなと思いつつ、ページをめくるのがなかなか進まなかったけど、後半になったら一気に読めてしまいました。やっぱり名作はいいねぇ。
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