子どもの中世史

子どもの中世史

斉藤研一著

出版社 吉川弘文館
発売日 2003.03
価格  ¥ 2,940(¥ 2,800)
ISBN  4642077960
★★☆☆☆
[AmazonLink |bk1Link ]

現在4歳の1号は去年の11月、少し早いと思いつつ七五三をやった。
七五三は7歳になるまでの子供の生長を喜ぶひとつの区切りの儀式である。
なぜ、7歳なのか。

本書によると、子どもが家業の手助けなどで鎌を持って草刈などをするのは7歳がひとつの区切り目であったように書かれている。
ヒトナラヌモノ…小さい子は、死んでもお墓に入れてもらえなかったとか、員数外であったというところか。
興味深かったのはアヤツコ。生まれたばかり〜の子どもの額に、魔よけに「犬」の字を書く。へぇ。安産祈願というだけでなく生まれたあとも「犬」の字は魔よけとして有効なのだな。
これには「ヒトナラヌモノ」としての犬のたとえ。もうひとつには犬のようにしぶとく?生きて欲しいという願いがこもっているらしい。
 # 本文中に犬に汚物も食べさせていた記録があるけど…ちょっと想像できないなぁ。

埼玉の川越には、初山という祭りがあって、富士に見立てた社にお参りしてから、子どもの額に赤いシルシをつけるんだけど、これもひとつのアヤツコにあたるのかしら。
なんてことを考えてしまった。

漢方の材料として子どもや胎児の臓器を入手する。現代の臓器売買を髣髴とさせる事象。労働力としての人身売買は7歳以降。などなど。子どもがいつ、現代的な意味での子どもの社会的地位を手に入れたのか。興味深い一冊だ。

? posted by Yumikoit at 12:14 pm pingTrackBack [0]

この記事に対するコメントは締め切られています

<< 2005.1 >>
SMTWTFS
      1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31      
 

読書メーター
Yumikoitの最近観たビデオ

Itofamily.com Home
T:10768 Y:4049 Total:262886 Online:7963