かさじぞう

かさじぞう

瀬田貞二再話・赤羽末吉画

出版社 福音館書店
発売日 1980
価格  ¥ 780(¥ 743)
ISBN  4834000710
★★★★☆
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年末になるとおなじみのこのはなし。

まずは1号が最近気になっているらしい「びんぼーってなーに?」というツッコミ。
食べるものや着るものみたいな、必要なものも買うお金がないってことよ。と言うと、「じゃあ、xxくんち?」
お〜いっ。その具体名はどっから出て来るんじゃっ。
「あら、xxくんちは貧乏なの?」
と努めて普通の声でたずねると
「ううん。そんなことない」
…よぉわからん。

大体が編み笠なんてものすら、今の子供たちは知らんものね。
「すっぽりめし」…おかずも何も無いただのご飯しか食べないで、寝たんだって。と言うと
「なんで〜?」
「だって傘を売って、おかずやお正月のお餅を買おうと思ったのにね。傘、売れた?」
「…売れない」
「だからおかずなくて、ご飯だけだったんだねぇ」

飼猫氏は、「かさじぞうって言うと、地蔵さんたちが宝物やお餅を持ってくるシーンじゃなくて、帰っていくシーンで歌を歌っていた気がする」
と言うが、この本で面白いのは、地蔵さんたちが
「よぅいやさ、よういさ、よういさな
 六大地蔵さ笠とってかぶせた
 じぃぁ うちは どこだ
 ばぁぁ うちは どこだ」
と歌っているのを聞くと思わずじいさまが
「おお、ここだ、ここだ」
と呼んでしまうところ。うはははは。もし隣に欲張り爺さんが住んでいて、その爺さんが呼んだらどうなっていたんだろう。

赤松末吉の味のあるイラストと、瀬田貞二の方言味のある語り口。
つい呼んでいる方も、でたらめながら訛りまくった読み方になってしまうのはなぜだろうねぇ。

? posted by Yumikoit at 10:33 pm pingTrackBack [0]

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