森博嗣著
出版社 中央公論新社
発売日 2004.10
価格 ¥ 620(¥ 590)
ISBN 4122044286
何かに集中する…例えば絵を描く。ジクゾーパズルをする。段々集中して自分の心に降りていく。最後のピースをはめる寸前の、心がしんとした澄み渡った時のあの感じ。
最近そういうことがなかなかないなぁ。
それって子どもの時期だけなの?
キルドラ。本書の中では「子ども」というニュアンスで使われている。
しかし読み進めていくと、それが深いキーワードになっていることがわかる…。
主人公がボーリングをしている。
ボールの穴から離れた僕の指は、
今日の午後、
二人の人間の命を消したのと同じ指なのだ。
僕はその指で、ハンバーガも食べるし、
コーラの紙コップも掴む。
こういう偶然が許せない人間もきっといるだろう。
でも、
僕には逆に、その理屈は理解できない。
私も、人を直接殺したことはないけれども、豚や牛も直接殺したことはないけれども、人が殺した牛や豚や、魚や、他のたくさんのいろいろなものの生命を貰って生きている。それは事実だなぁ。
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