幻のヴァイオリン

幻のヴァイオリン

アン・ライス著・浅羽莢子訳

出版社 扶桑社
発売日 2001.11
価格  ¥ 860(¥ 819)
ISBN  4594033415
★★★★★
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10日くらいかかったかなぁ。結構読むのに時間がかかりましたが、でもいい本でした。
アン・ライスに期待しがちな?耽美なシーンとかはこの本にはほとんど出てきませんが。<おぃ。

主人公は、最愛の夫を亡くした直後で、生活の心配こそないものの深い喪失感を抱いている。そこにやってきた謎の美青年が、ヴァイオリンを弾く。
そして暴かれる主人公の過去の痛み。あとがきなどを読むとこのくだりはアン・ライス自身の体験を元にして書かれているらしい。

心の旅。静かで繊細で、ぴんと張った弦のような心。
染み渡っていくようです。話自体は特にきれいなものでもなく、身内は遺族にありがちなトラブルも持ち込む。
でもそんなドロドロとは無縁なんですね。きっとアン・ライス自身が。
ラストシーンは浄化、というのにぴったりな気がしました。

? posted by Yumikoit at 10:22 pm pingTrackBack [0]

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