ささやななえ著・椎名篤子原作
出版社 集英社
発売日 1995.11
価格 ¥ 1,334(¥ 1,270)
ISBN 4087820084 子ども虐待ドキュメンタリー。
続編の「続 凍りついた瞳 被虐待児からの手紙[Amazon |bk1 ]」とあわせて読みました。
明らかに異質な怪我をしている子どもが、救急外来に運び込まれる。
痩せている。放置されていたとも思われる発育不全。度重なる怪我の跡。
言を左右する母親、人のよさそうな父親。オトナにおびえる子ども。
子育てに自信がなかったり、孤立した環境で育てていために感情のはけ口を見つけられなかったり、虐待の原因はいろいろで。
その経過を淡々とした冷めた目で、コマはどんどん進む。
これを見ると、虐待は異常なことだと思う。身の回りにこれほどのことがあろうか。暴力もひどい。性暴力もひどい。精神的な虐待だってある。
その一方で、以前私の周囲にもいたような
「うっかりたたいてしまった。私は子どもを虐待しているのだろうか」
「叱って泣かせてしまったけれども、ご近所が聞きつけて虐待と思われないだろうか」
と日々心配して子どもを叱れない母親もいることも事実だ。
今の環境は、スーパーで自分の子どもを叱ると
「しっかりダメなことはダメと注意できる、いいお母さんね」
と叱り方を褒めてくれたりする店員さんとかがいて、時々自信をつけることもできる。いい意味でも(もしかしたら悪い意味でも?)周囲の環境は、育児に関心を持っていてくれる子育てしやすいご近所に、感謝する。
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