駆ける少年

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鷺沢萠著

出版社 文芸春秋
発売日 1992.04
価格  ¥ 1,223(¥ 1,165)
ISBN  4163130101
★★★☆☆
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表題作のほか、「銀河の街」「痩せた背中」収録。

駆ける少年。
あとがきを読むと主人公の父親「公木龍之介」は著者の父親がモデルであるらしい。
若くして会社を興し、大きくして、それがダメになった途端自らの夢と一緒にその生命の灯も消してしまった人。
母も知らない父の生い立ちをふとしたことから知りたいと思うようになった主人公。

複雑な子供時代の父を知るにつけ、主人公の中で何かが育っていく。
それは今、かつての父と同じように人生の岐路に立たされている自分にとって必要なものだったのだろうか。

自分の親の子供時代というのは、想像しがたいものがある。そして自分の育った時代とは違う時代背景で育った両親の幼い頃、その生い立ちが複雑なら複雑なだけ、両親は子供に願いを託するものなのだろうか。

? posted by Yumikoit at 07:37 pm pingTrackBack [0]

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