デニス・オーヴゼバイ著・中島健訳
出版社 青土社
発売日 2003.05
価格 ¥ 2,520(¥ 2,400)
ISBN 479176031X
いや〜。いつもながらこの業界の本は読むのに時間がかかる!
それでもこの本は、アインシュタインの物理学者としての生涯やその発見に焦点を合わせて書かれたのではなく、タイトルにあるように私人としての彼に焦点を当てて書かれた伝記だったので読みやすかった。
実際、1900年代の物理学会は相対論にしても量子論にしても現代物理学の急激な発展の時代であり、本書を読むにあたり物理の教科書で頻繁に目にする登場人物ばかりである。
本書はアインシュタインが特殊相対性理論を完成したあとまでの、妻ミレヴァとの結婚生活を軸に描かれている。
同じ物理学を専攻し、同じく研究を志した二人だが、民族的背景を異とし、家族から反対された結婚生活。
アインシュタインの偏狭的な性格も災いして、順調には行かなかった就職活動。
物理学に対する野心を含めて、ミレヴァが他の女性たちに比べて初期のアインシュタインを理解し支えるのに重要な女性であったことは確かだが、ミレヴァ自身は本当なら、マリー・キュリーのようにアインシュタインにとって同等の研究者というパートナーになりたかったのではないか。
そんな描き方の前半生である。
それらの中で、ローレンツやミンコフスキー、ボルツマンその他のこの時期の物理学を担った者たちとのかかわり方が興味深い。
そういやこの本を読みながら数回、子守唄代わりに生後1歳の2号に読んでやったところよく寝てくれた。気に入ったかな???
<んなわけね〜だろ〜 (-o-;
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