その後、アライグマのぬいぐるみは今度、身体もスカーフでぐるぐる巻きにされていた。
「ラスカル、どうしたの?」
と聞くと
「おふとん」
そうか、眠いか。とほんとに布団を敷いてやる。
敷く間に布団に1号が粗相をしては困るので、トイレに行くように言うと、ぬいぐるみを連れてくかどうか迷っている。
「大丈夫よ。母さんが抱っこしていてあげるからね」
1号、ちょっと迷い、ぬいぐるみの籠から同じくらいの大きさのカンガルーのぬいぐるみを出してきて、となりに置く。
「どっちがお兄ちゃんなの?」と訊くと
「がるちゃん」
そうか。ガルちゃんはラスカルの事が心配だから、出てきたのね。
トイレから出てきて、今度は敷布団の上に二つのぬいぐるみを並べる。
おぃ。それは父さんの寝るところ。
「父さんの枕、どこに置く?」
「えっと、ちょっといどうして」
ぬいぐるみをちょっと動かして、飼猫氏の寝る場所を空けていた。
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