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- Zilog Z80 SIO
- SIO (Serial Input/Output Controller)
- Z80ファミリー
- DIP40P
Z80 SIOは Z80ファミリーの シリアルインターフェースです。
Z80 SIOの特徴は
- 全二重同期/非同期シリアル通信をサポート
- 同期通信は IBM Bisync、SDLC、HDLCをサポート
- 通信チャンネル数は2チャンネル
- データ長は5〜8ビットまで任意に設定可能
- 通信速度は2.5MHz版で 550Kbps、4MHz版で 880Kbps。
- 各ch毎に各種モデム制御線をもつ
- Z80 CPUのベクタ割り込み機能をサポート
- +5V単一電源
があげられます。
Z80 SIOはモデムの制御線が 40pinのパッケージに入りきらないため、ch Bの制御線を
ボンティング時に区分けしました。これをボンティング・オプションといい、Z8000 CPUでも行なわれました。
Z80 SIOはこのボンティングオプションで次の3種類に分けられます。
- SIO/0 (Z8440) RxCBとTxCBをいっしょにして RxTxCB。
- SIO/1 (Z8441) DTRBを出力しない
- SIO/2 (Z8442) SYNCBを出力しない
これらの中では SIO/0 と SIO/2が良く使われました。
Zilog社は後日、パッケージを44pinにしてすべての信号を出した Z80 SIO/4(Z8444)を発表しましたが、
Z8530やuPD7201等の通信LSIが一般的になっていたためか、ほとんど使用されなかったようです。
右はZ80A SIO/0 良く見るプラスティックパッケージ品。
次はZ80A SIO/0の工業用温度品。
これは珍しいZ80A SIO/1のセラミックパッケージ品。
Z80A SIO/2を二つほど。
始めがセラミックパッケージ品(1980年34週品)で、
次がサーディップパッケージ品(1981年8週品)。
Z80 CTCのところでも書きましたが、この2つの間で
パッケージの表記が通称(SIO/2)と型番の順序が
入れ替わっています。
セカンドソース品を幾つか。
この2つはいずれもSHARP社製の Z80A SIO/0。
2つめのSIO/0には謎の表記 ”Z80A SIO/0-D”があります。
CPUでもこの ”-D”が有りますが、何を意味するのかが
わかりませんでした。
最後は超珍品。Z80 SIO/9(Z8449)。
ボンティングオプションで ch Bをすべて使用禁止にし、
1chのシリアルコントローラにした製品です。
Zilog社の広告を見てもほとんど登場せず、
1982年頃の広告を最後にお蔵入りしたようです。
左は MOSTEK社製 Z80A SIO/2相当品。
MOSTEK社のSIO/0相当品が MK3884。SIO/1相当品が MK3885。
で、一番飛んで SIO/2相当品が MK3887となります。
ちなみに MK3886はMOSTEK社オリジナルの石でZ80 COMBOと呼んだ複合I/Oでした。
MK3886は内部に 256KbyteのRAM、1chのシリアルI/Fと 2chのタイマーを持ち。
最小限の部品でZ80システムを構築することができました。