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- National Semiconductor SC/MP (8bit CPU)
- Address bus 12bit, Data bus 8bit.
- DIP40P、Clock 1MHz.
- P-MOS トランジスタ数 不明.
- 1976年4月発表.
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- National Semiconductor SC/MP II (8bit CPU)
- Address bus 12bit, Data bus 8bit.
- DIP40P、Clock 4MHz.
- N-MOS トランジスタ数 不明.
- 1977年?発表.
SC/MPは米National Semiconductor社が ローコストなマイクロコンピュータシステム用に開発したCPUで、
Simple Cost-effective MicroProcessorを略して呼ばれました。
SC/MPシリーズはSC/MP(ISP8A/500)から始まり、SC/MP II(INS8060)、SC/MP III(INS8070)と続きました。
SC/MPとSC/MP IIの特徴を簡単にあげると
- アドレス範囲は 12bit(4096)。
- 外部に4bitのラッチを設けることでアドレスを16bitに拡張可能。
- 豊富なアドレッシングモード(5種類)。
- マルチプロセッサ構成が容易に構築可能。
- 3bit出力、2bit入力の外部I/O。
- シリアルI/O機能をCPU内に実装。
- オンチップクロックジェネレータ。
- 1個のアキュムレータと3個の16bit汎用アドレスレジスタ。
- 46種の命令
SC/MP IIはSC/MPの製造プロセスをP-MOS型からN-MOS型に変更し動作速度を改善しました。
これらの違いをまとめると。
- 動作電圧: SC/MP +5Vと -7V、SC/MP II +5V単一
- 動作クロック: SC/MP 1.0MHz、SC/MP II 4MHz
これらの違いを除くと、ピン配置や命令セットも同じでした。
SC/MPでは、VSSピン(SC/MP II VCCピン)に+5V、VGGピン(同GND)に-7Vを加えます。
このように初期のP-MOS型プロセッサには、TTLと信号レベルを合わせる為に、
負電圧をGNDとして加えるものがありました(i8008も同様)。
SC/MPはほとんど製品例がありません。
その改良型であるSC/MP IIが幾つかマイコンで使われました。
- MK14: 英国Sinclair社製ワンボードマイコン
- COMKIT: 国産のSC/MPマイコン
- オレンジ: AppleIIに良く似た筐体のマイコン
左は最近入手したSC/MP II。
なんと、1989年製です。
この石を見るまで、SC/MPシリーズは1980年代の前半に
製造中止になっていると思いました。
右は大変貴重な SC/MP II セラミック版。
独逸のコレクターのサイトで紹介されるまで
存在しないと思っていました。で、改めて Data Sheetを
確認するとちゃんとありました。
で、もうひとつ、SC/MP IIセラミック版をば。
今度は白い奴です。
Date Codeを見ると上の奴よりほんの少し新しいようです。