2年生最後の授業参観日は学習発表会。
縄跳びやマット運動、教科書の音読、鍵盤ハーモニカなど、1年間の授業の中からそれぞれに頑張ったものを自分で選んで発表するらしい。
1号、あんた何を発表するの?
「ぼくは九九!」
…運動系のものを選ぶと思ったがひねりをきかせてきたな。
飼猫氏も訊く。
「何人で発表するんだ?」
「2人でやるんだよ!」
「二人で漫才でもやるつもりか?」
という飼猫氏のセリフに、えへへと笑って見せる1号。
というわけで授業参観。
授業が始まった直後くらいの時間に学校につくと、クラスメートのRくんママが
「1号くんがねぇ、お母さん来ない、お母さん来ないって自転車置き場まで捜しに行ってたよ」
と言う。へぇ。学校では他人のふりをする癖に、珍しいわね。
マット運動で前回りをする子、短縄跳びで2重跳びを披露する子、鍵盤ハーモニカできれいに合奏をする子、音読を朗々と一人できれいにこなす子…。お。九九だ。
1号とお友達が二人で並んで立つ。
「ぼくたちは、九九をやりまぁす」
と言うと、1号が上靴で板張りの床を滑るように1歩出て
「インイチがイチー!」
1号が滑りながら後ろに下がると同時にもう一人がそっと一歩出て
「インニがニー」
と交代交代で発表を始める。
片方が「はちろくが…」と止まりかけると「ちがうだろ!」と小声でツッコミが入り、滑りすぎた1号がステンと転んで笑いを取ること3回。
あとで聞くと、先生もリハーサルの時に「それでやるの?」と聞いたらしいのだが「これの方が面白いよ」とやっぱりウケを狙って計画したらしい。
帰ってくるとやっぱり1号が
「おもしろかったでしょ!」
と訊いてくる。
…笑いを狙って演出するようになったのを、喜ぶべきか悲しむべきか。
1号
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