図書館ついでに、同じ建物内にある児童館に寄る。
1号は駐輪場を出たところで既にクラスメートを見つけ、約束を交わしたらしい。
サッサと本を借りると、足りないメンツを呼びに、近所にあるらしいもう一人の友達の家に誘いに行って、ほどなく帰ってきた。
1号と遊ぶつもりだったのに取り残された2号は拗ねている。
かくして揃った1号の友達は、そろいもそろって悪ガキ揃い。
児童館のプレイスペースは、広いといっても小学生が思いっきり走るには物足りない。
その狭い空間で、悪ガキ4人が飛んだり跳ねたりして鬼ごっこをし続けると、他の小さな小さなお友達とそのお母さんたちは怖くて仕方ない(はず)。
─ やめれー。お前らだけで遊んでるんじゃないってば。周りを見て、他の子にぶつからないようにしなさいってば。
─ おぃっ。今背中蹴ったろうっ!それはやっていい範囲を超えてるぞ!
─ その遊具は、小学生より小さな子がいる時は、小学生が登っちゃダメっ。小さな子優先の遊具っ。
1号を含めてもともと喧嘩っ早いメンツがそろっているので、時々暴力沙汰に発展する。適当に様子を見ながら、強制的にイエローカードを発動して怒鳴りつける私。
2号にも、あれにまともに参加したら怪我するかもしれないから、知らない子でもいいから他の子を誘って遊んでごらん、と言うが、2号は果敢に挑戦し、やっと鬼ごっこに混ぜてもらう。
さてー、そろそろ5時になるから帰る時間を考えなさいよ。と1号に声をかけた直後。
2号が泣く声がしたのでそっちに目を向けると、床に転がっている。
…どうも、突き出た壁の梁の、ちょうど角に衝突したらしい。左側のおでこから頭部にかけて、4センチくらいの傷になっている。
擦りむいたというほどでもなく、切った感じだが、ぱっくり割れたというほどでもない。出血もひどくはなかったが、児童館の職員さんを呼んできてもらって一応消毒してもらう。病院行くほどでもないね。これは。
しかし、顔だの頭だのと傷が多い奴である。2号。
帰ってから2号に適当に説教する。
大体において、1号のクラスでも特別に体育能力が高くて喧嘩っ早いメンツ4人がそろっていて。本気で鬼ごっこしている方に幼稚園児が混ざるという方が無理。
まぁ実感したら無理に1号ワールドに混ざらないで、自分の世界を築いてほしいものである。
すると、1号が横からニコニコして言う。
「そうだよ!あのメンバーはねぇ。ぼくを含めてケンカでは、一番強いんだから!」
…1号、そこ自慢するところじゃない。間接的に説教されてるのわからないのかよー。
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