1号の耳鼻科。
1号は私の前を颯爽と自転車でかっ飛ばしていく。
2号はまだ、自転車で走らせることに私が不安を覚えるため、家の近所のみ。
だから、今日はまだ、私の自転車の後部補助いす。
さ、耳鼻科も終わったし。さっと帰って家で冷たい飲み物でも飲もうっと。
2号、自転車に乗って。
2号は私の自転車によじ登ろうとして、ふと眼をとめた。
「おかあさん。昔、ここにも椅子、付いていたよね」
ふむ?自転車のハンドルのところの補助いす?そうね、付いていたよ。
えっ、と振り向く1号。
─ まだ1号が補助輪付きの自転車に乗っていたころは、2号は母さんの自転車の補助いすに座る時は前に乗ることが多かったもんね。
1号が今の大きな自転車に乗るようになった時に、もう子ども二人乗せることもないだろうと外したのだ。
「ぼく、前の椅子に座る方が好きだったなぁ。
だってあちこちがよく見えるんだもん」
そうだったねぇ。でも、今くらい大きくなってたら、お尻も入らないだろうし、何より背が大きくなってるから2号が前に座ったら母さん前が見えないよ。
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