２号の通園用の麦藁帽子が変だ。

気がつくといつも、帽子のつばが伸ばされ、広げられている。
１号の帽子のつばはちゃんと、「幼稚園の帽子」らしく上に向かって丸くカーブしている。
２号が遊んでいる隙に丁寧に元のように巻き上げてやるのだが、本人に渡すとまた一生懸命伸ばして四方に広げた つば にしてしまう。
やめろってばぁ。

ついでにいうと２号の通園カバンや帽子などは、部屋の中でもちょうどドアのすぐ横にかけるようになっているので、ドアを出入りする時にドン、とぶつかることが多いのか時々見事につぶれている。ぺっしゃんこにされた帽子を見ていると、あと２年半以上、この帽子が元の形を保っていられるかすごく不安。

ああっ、てめぇ。床に落ちた帽子を足で拾うんじゃないっ。
…２号よ。あんたは１号よりも頭のサイズが大きいから、今の帽子が壊れても１号の帽子をお下がりはできないんだからね。大事に使ってよ。

ハンバーグが食べたい！─ なんて朝起きて急にいわれても、ひき肉も買ってないし急には作れませんってば。

「じゃぁ、今日のお弁当に入れて！」
と言われても、今材料がないのに今どうやって作るの？？？
という訳で弁当の中身はいつものようにナスと豚肉の炒め物、昨日取り分けておいた焼きそば、ジャガイモと人参大根の煮物。ご飯はかっぱ巻きと昆布の細巻と。

雨が降っているけれども、１号の幼稚園の集金用にお金もくずしたいし、コーヒーの豆も切れているしで雨が止んでいる一瞬を狙って急いで自転車で買い物に出る。
牛乳と食パン、コーヒーの豆。ひき肉。
冷蔵庫にエシャロットがあったからあれをたまねぎと一緒に炒めてハンバーグに入れてやろう。
スーパーを出ると土砂降り。
すぶ濡れになって家に帰る。うへぇ。下着までぐっしょりだよ。

子ども達をお迎えに行った後でＳまくんと一緒に図書館に行ってからお風呂の準備、夕食の準備。
２号はタマゴを割ってくれてひき肉をこねるところを覗き込む。
「あのね、あのね。昨日もお砂場ではんばぁぐ作ったんだよ！」
そうか。泥ダンゴこねててハンバーグ食べたくなったわけね。あんた。
さ、これでハンバーグの準備はおしまい。お風呂から出た頃ちょうどよく焼けてるから、入ってらっしゃい。

…途端に床に寝っ転がって泣き出す２号。ぐずぐずと風呂に入りたくないとごねる。
こんな風に泣き始めると、我を張っちゃって一度泣き止むまで私の話を絶対に聞こうとしないんだよね。
仕方ないので、一旦子ども部屋にお引取り願って泣きやむまで待ってみる。
静かになったので覗きに行くと。─ 案の定ぐっすりだし
仕方ない。布団を敷いて寝かしつける。

まぁ１号がハンバーグを喜んで食べてくれたからいいか。

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通販で買った子どものパジャマが届いたので早速開けてみる。２枚組で、片方は長いズボン、もう片方は膝丈のズボンのパジャマ。
同じサイズだけど、やせっぽちの１号とむっちり２号なら両方とも着れる筈。
長いズボンの方のパジャマは１号が着て、短い方は２号が着なさいね。

２号は早速さっき風呂のあとに着替えた甚平を脱いで新しいパジャマに着替えようとする。まぁあんたのパジャマはそろそろ擦り切れてたからねぇ。この夏はこのパジャマを着ようね。
そうそう。今月は１号はお泊り保育があったね。その時に持っていくといいね。

…と言うと、２号が途端にぐずり始めた。
あ〜あぁ。１号にだけ買うと機嫌を損ねるのが判ってるから、一緒に新しいパジャマを買ったのになぁ。

だからね。お泊り保育は年長さんだけなの。あんたも年長になったら行けるから。
「６歳になったら？」
う…う〜ん。11月生まれの２号は５歳で行くことになるんだよな。
訂正する必要もなかったんだがつい訂正してしまう。
「いやぁぁぁ。ボクも６歳になったら行くんだい！」

２号が歯磨きしている。
１号と一緒に歯磨きしていると、あっち向いたりこっち向いたり、時には踏み台に上ったり降りたり。歯ブラシを咥えたままでぼんやり。肘を洗面台の淵についている場合も多い。
一人で磨いているときも同様。

私が一緒に磨くと、比較的しっかり歯ブラシを握ってしゃこしゃこ。
でも時々、人差し指と親指だけで歯ブラシをぶら下げるように持って、口の中でカタカタ言わせてみるだけだったり、両方の手でわしづかみにして磨いてみたりする。

そして面白いのは、歯ブラシを持っていない片方の指を口の中に突っ込んで、もう片方の手で歯ブラシを握って磨いていたりすること。


多分、私が２号の歯を仕上げ磨きしている時に、片方の指で口の中を少し広げながら歯ブラシでこすっているのを真似しているつもりなんだろう、きっと。

というわけで、１号の誕生日プロジェクト開始。
誕生プレゼントは何がいい？と訊いてもポケモンカードとアイロンビーズがいいと言う１号。安上がりな、と思いつつそれじゃぁ企画の立てようもないなぁと悩。
おばあちゃんが来てくれているので、電車に乗ってGo!

浅草浅草寺を冷やかして歩いたあと、船に乗って浜松町まで行き、そして東京のポケモンセンターに行くというルート。

電車にわくわくする１号２号。ホント、電車が好きだよね。
ところが浅草に降りてすぐから、２号が歩きたくないと駄々をこねだした。
困ったなぁ。
普段だと適当に脅しなだめながら歩かせるだけど、何か予感があるのか、今日に限ってすぐにおんぶする私。なんでだろ。

水上バスのターミナルの前で一休み。１号は飼猫氏やおばあちゃんと一緒にチケットやお昼ごはんを買いに行く。２号は植え込みの陰でうとうと寝だした。
みんなが帰ってきたので、また２号をなだめて手を引き、おんぶして水上バスに乗る。水上バスの上でも飼猫氏の膝で寝る２号。
あ〜。雨が降り出したね。
浜松町から歩くのは難しいかな、とゆりかもめで新橋まで行き、JRに乗り換える。

「ボクもう帰りたい。ポケモンセンターにいかない」
と２号が言うので、地下の待合フロアで時間をつぶす。
体調が悪いのかな。食欲もないみたい。
体温は高めで、熱が出るかもしれない。でもこの時点ではまだ汗もかいているし、水分を摂らせようとしてもなかなか摂らない。
待合フロアでまたうとうと寝ている２号。
冷房で汗が引いたな、と思っていると、大の字に広げた腕がぶるぶる震えだした。寒いのかな…熱が出てきているみたい。

ちょうど１号がポケモンセンターの袋を抱えて戻ってきたので、速攻家に帰ることにする。
夜ご飯も全く食べずに寝る２号。帰宅直後に測った体温は38.4℃。
朝は元気だったんだけどねぇ。
夜、１合が寝る前にもう一度測ると39.8℃。げげげ。

病院に連れてった方がいいかなぁ。と大学病院に電話をするが全くつながらない。どうしよう。
身体を冷やして様子を見ながら一夜を明かすことにする。
10時過ぎだったか。
急に泣いて起きる。
それまで私がついていたんだけど、飼猫氏が寄ってきて２号をトイレに連れて行って水を飲ませて寝かしつける。

朝までついているからね。と言うと、黙っている。飼猫氏が「どっちについていて欲しい?」と訊くと「をやじ…」というので飼猫氏が朝まで付き添うことになった。代わりに私は１号と寝る。

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