菊池 寛
文芸春秋 (2002.8)
ISBN : 4167410044
価格 : ¥600
友だちから漫画を借りて読んだら面白かったので、原作も読むことにした。美人で気高い性格の主人公。
彼女を想い、その一方で高い理想に心を砕く青年。
2人の仲を引き裂くあくどい成金のオトコ(笑)
こういうベッタベタのストーリィって結構好きなんだよなぁ。
ドラマにもなってるみたいだけどそっちは見たことない。
舞台となっている時間が行ったり来たりしている原作のストーリィ構成。
美奈子と瑠璃子の心のひだの、詳細な描写などがなかなかに読ませる。
でも、正直 妖女としての瑠璃子の行動の背景にある部分は、むしろコミックスの方がなんとなく好き。
─ いや、現実問題としてはそういうニンゲン関係のやりとりが快くなっちゃうタイプのヒトっているのかもしれないけど。
直也と恋愛していたころの瑠璃子が、こういう風に豹変するってのが無理やりの気がしてさ。
これ(原作の方)を読んでいたら、飼猫氏が
「まーたぁ。そーゆーベタベタのメロドラマ好きなんだからなぁ」
と言って表紙を覗き込んで
「あ。菊池寛じゃないか」
とビックリしていた。
ええい。あんたもコミックの方はかなり集中して読んでいたじゃないか。知ってるぞ。
ラストは、原作の方がよし。やっぱり王道は原作だよね。きっと。
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