出版社 講談社
発売日 2004.02
価格 ¥ 1,575(¥ 1,500)
ISBN 4062121565
夫婦二人の最後の共作。というところでしょうか。
戦場下でのアンコールワットでの取材の記憶。壊されたハシダ氏のカメラ。
そんな中でも近隣の村では普通どおりの生活をしていて、漁師も漁をしている。そんなセピア色の風景。
カメラマンの仕事もなく、ふとしたことで業務縮小・タイから撤退する企業の不良在庫となった冷凍食品の転売を引き受けたり。
かと思うとサラエボで国境を越えて離れ離れになってしまった家族への荷物を預かる。
重いとか何とか口実をつけながら、なかに入っている食料品などをどんどん手をつけたり。
今までこういうことって本で読むにも「される側」からの視点でしか書かれたのを見たことがないけど、する側の論理ってまだよくわからない。
いい加減、というかそういうルーズさがこういう極限の現場で生きていく知恵なのかもしれないけれども。
多分、本人にもわかっていないんだろうね。
フリーのルポライターとか、傍で見るとかっこいいと思いがちだけどその実かっこいいことなんてあるわけでもない。保証もない。ただ、切り抜けてきた生命力とか周囲のそういうことを感じる力。
めらんこりぃ、かな。
ほんとに最後の、になるでしょうか。どこかで復活してくれることを祈りますが。
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