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- INTEL i8255
- PPI (Programmable Peripheral Interface)
- i8080、i8085ファミリー
- DIP40P
8255は8080から8086まで広く使用された、パラレルインターフェース用LSIです。
8255は汎用の8bitポートを2つ(PortA、PortB)と、汎用/制御用8bitポート(PortC)を持ちます。
8255の特徴として、
- 最大で24本のI/Oピンを持つ
- PortAは8bitのI/Oポートで3つの動作モード(Mode0、Mode1、Mode2)を持つ
- PortBは8bitのI/Oポートで2つの動作モード(Mode0、Mode1)を持つ
- PortCは8bitのI/Oポートで出力モード時にビット毎に ON/OFF設定が可能
があげられます。
8255はI/OポートをPortAとPortCの一部からなるGroupAと残りのGroupBに分けて設定します。
8255の動作設定はこれらのグループの動作モードと入出力方向をプログラムで設定します。
8255の動作モードはMode0、Mode1、Mode2があり、それぞれ次のような動作を行ないます。
- Mode0: 基本的な動作モードで、ポート単位で入出力を行ないます。
- Mode1: ハンドシェ-クによる片方向のポート入出力を行ないます。
- Mode2: ハンドシェ-クによる双方向のポート入出力を行ないます。
Mode1とMode2では、ハンドシェ-ク制御にPortCを使用します。
以上のように、8255には多彩な動作モードがあるのですが、もっぱらMode0が多用され、
Mode1とMode2での使用例は皆無だったように思います。
私もMode0以外で8255を使用したことがありません。
8255は入出力信号の多さで、同時期に発表されたMC6820/6821やZ80 PIOより有利でした。
そのせいか、68系やZ80系のシステムでも 8255を使用する設計例が多くありました。
8255はその後、動作速度を早くしたバージョンや、CMOSバージョンなど、数多くのバリエーションを産みました。
8255は数多くのセカンドソースと利用例で最も多く使用された、インターフェース用LSIであると言えるでしょう。
右はNEC製の8255Aで、動作周波数5MHz版です。
その下は8MHz版の8255。
左は東芝製の8255で、AMD社様式の型番がついています。
その下は、沖電気のCMOS版8255です。
右は最近入手した8255。
1975年頃の製造品。
この 8255は初期の物でノンAバージョン品です。
Intel社のワンボードコンピュータ SBC80/10に2個実装されていました。
左は最近入手した三菱電機製の8255A。
稲田様からのいただきもので、
ドットプリンタの制御基板に使用されていました。
確認できるうちの最古参の8255。1976年第10週品です。
珍しい日電製セラミック版 8255A。
20年以上前、旧亜土電子で見て以来やっとこ入手できました。
右はNS社製 8255。
これは珍しい ノンAバージョン品。
NS社のCPUボード BLC-80/11に搭載されていました。
AMD社製 8255A。
この頃には AMD独自型番の9555Aはつけていないようです。
東芝製 8255A。
東芝もこの頃(1984年)にはINTEL様式の
型番を使用したようです。
三菱電機製 8255。
三菱電機は80系のCPUと周辺LSIに当初独自の
型番を 付けていました。
このM58740Sもその中の一つで、上にもありますが
後日M5L8255Aとして型番が変更されました。
左は軍用版のINTEL社製8255A。
INTEL社は型番の始めに 軍用版は "M"、
高信頼版は "Q"等のように適用範囲を示す
サフィックスを 付けていました。
この軍用版には改良版を示す "A"の他に謎の
サフィックス "/B"がありますがなんでしょうね?