- SDK-86 (MCS-86 System Design Kit)
・主な仕様
CPU : iAPX86/10 (i8086) (5.0MHz)
ROM : 8Kbyte (SDK-86 Keypad Monitor搭載)
RAM : 2Kbyte
PIO : 48bit (8255×2)
SIO : 1ch (RS232)
I/F : 8桁 7セグメントLED
24個のキーボード
BUS: 独自
電源: +5V、+12Vの2電源
INTEL 8086 の開発用キットとして発売された、ワンボード型マイクロコンピュータです。
この時代まで各社は、開発用のワンボード型マイクロコンピュータキットを発売していました。
これらのKitは、主にアドレスとデータを表示する7セグメント型のLEDと、入力用のキーボードから構成されていました。
キーボードから、直接機械語を打ち込み、動作を確認しました。
SDK-86等の後期のワンボードマイコン等には、シリアルI/Fを搭載したものがありました。
7セグメントLED+キーボード型の開発用ワンボードマイコンはSDK-86の頃を最後にほとんど見なくなりました。
左はキーボード部分の拡大。
LEDとキーボードは8279型コントローラで制御されています。
上の仕様ではキーボードのキーの数を24個と書きましたが、
実際はRESETキーを含めて25個のキーがあります。
TK-80を含めこのタイプのワンボード型マイクロコンピュータでは
キーの1つをRESETにすることがよく行われました。
所有している SDK-86 はご覧の通り、未組み立て品です。
残念ながらマニュアル類が一切ありません。
基盤を見ても、部品番号しか表記が無いので作りようがありません。
この手のKitは未組み立て品の方が価値が有るらしいので痛し痒しです。
ちなみにSDK-86が出たのが1978年頃。
8086の発売とほぼ同時に発売されたようです。
その後、1982年のINTEL社のカタログから抹消されています。
SDK-86も国内にはほとんど資料がありません。
海外では解説本が幾つか出ていたようです。
幸いにも、ROMに書き込まれている SDK-86 KeyPad Monitorについては、CQ出版社から解説があります。
1983年に発行された、「My Computer No.9」の8086編に使用方法とダンプリストがあります。
海外にはSDK-86のコンパチ基盤が存在するようです。
← 基盤の製品コードらしい。
最近入手したSDK-86のマニュアル類。
左から、
・「ASSEMBLY MANUAL」
・「USER'S GUIDE」
・「MONITOR LISTINGS」
の三冊。この他に回路図がありました。
「ASSEMBLY MANUAL」はキットの組み立て方。
「USER'S GUIDE」はKeyPad Monitiorの使用方法。
「MONITOR LISTINGS」はKeyPad Monitorのソースコードです。