- MEX68KECB (Motorola社)
・主な仕様
CPU : MC68000 (4.0MHz)
ROM : 16Kbyte (MACSbug Debug monitor搭載)
RAM : 32Kbyte
PIO : 16bit+control 4bit
SIO : 2ch (RS232/TTY切替)
I/F: カセットI/F
BUS: 独自
寸法 : 270 ×190 mm
MEX68KECBはMotorola社製のMC68000学習用ボードコンピュータです。
基本的な周辺ICとソフトウェア(MACSbug)を搭載しました。
MEX68KECBには4MHz動作のMC68000が使用されています。
マーキングにははっきりと "MEX68KECB"の文字が。
専用のCPUだったのでしょうか?
RAMは16KbitのDRAM素子を8×2の16個使用しています。
容量としては32Kbyteですが、68000は16bitCPUなので16Kwordとなります。
8bitCPUのころはRAMが1Kbyteくらいが標準でしたが、
16bitCPUになって、学習/開発ボードのRAMも飛躍的に容量が増えました。
RAMの下にはスイッチと電源端子があります。
スイッチは右から RESETと ABORT。
RESETスイッチはハードウェア的にボード全体にRESETを行い、
モニターを再起動します。
ABORTスイッチはソフトウェア割り込みを発生させ、
デバッグ中のプログラムを中断し、モニターに制御を戻します。
電源端子はバナナプラグ型を差し込んで使用します。
MEX68KECBでは+5V、+12V、-12Vの3電源が必要です。
MEX68KECBは8KbyteのROMが2個搭載され、
計16Kbyteのデバッグモニターを構成します。
MEX68KECBにはMACSbugと呼ばれるモニターが搭載されています。
MACSbugは68000の高級開発環境であるExORMacsに搭載された、
VERSAbusのサブセットで、外部端末を使用してソフトウェアの
デバッグを行います。
所有しているMEX68KECBは比較的後期のせいか、ROMが
マスクロムになっています。
MEX68KECBは2chのシリアルI/Fをもちます。
シリアルI/Fには68ファミリーLSIのMC6850が使用されています。
シリアルI/Fはそれぞれ、最大で9600ボーまで通信速度が設定できます。
速度の設定は写真の左上にあるジャンバーピンで行いました。
シリアルI/FはPORT1が端末、PORT2がホスト用として使用されました。
MEX68KECBには68000ファミリーLSIのMC68230が搭載され、
プリンターI/FとオーディオカセットI/Fに使われています。
MC68230はPI/Tと呼ばれ、24bitのパラレルI/Fと24bitのタイマーを
ひとつにまとめたものです。
MEX68KECBの取り扱い説明書。
MEX68KECBの国内での販売価格は1981年当時で約20万円でした。