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- INTEL 8155
- 2048bit RAM with I/O ports and timer
- MCS-85ファミリー
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- INTEL 8156
- 2048bit RAM with I/O ports and timer
- MCS-85ファミリー
INTEL 8085は少ないLSIでマイクロコンピュータシステムが構成できることを大きな売りにしていました。
そのため、MCS-85ファミリーにはいくつかの機能を集積したLSIがあります。
8155はそのなかで、RAMとI/O、タイマーをひとつのパッケージに集約した製品です。
8155の機能を列挙すると。
- 256byteのRAM
- 8bitの入出力ポートを2組 (PORT A、PORT B)
- 6bitの入出力ポートを1組 (PORT C)
- 14bitのプログラマブルカンターを1組
8bitの入出力ポート(PORT A,B)は8bit単位で方向を設定できます。
一方の6bitの入出力ポート(PORT C)は動作モードにより、汎用の入出力ポートと
PORT A及びPORT Bを使用したハンドシェーク入出力ポートの制御信号として用いられます。
14bitのプログラマブルカウンターは外部からクロックを入力するタイプのダウンカウンターで、
4種類の動作モードを持っています。
実際の応用では、タイマーにシステムクロックを入力し、8155のタイマーで分周してインターバルタイマーや
シリアル通信のクロックとして使用しました。
MCS-85はアドレスとデータをマルチプレックスしたバスを採用していました。
このころのCPUにはパッケージのピン数を減らすためかマルチプレックスバスを採用した製品も多くあり、
それらのCPU(例えば、8086/8088)にも、MCS-85ファミリーのLSIを容易に接続することができました。
8155はチップセレクト信号が'L'レベルでアクティブになりますが、MCS-85ファミリーにはチップセレクト信号が
'H'レベルでアクティブになる 8156という製品もありました。
右はNEC製の8155。
左の2つは8155の改良版、8155Hです。
8155Hは8155の製造プロセスを変更し、同じく動作プロセスの
変更で 高速化された 8085AH CPUに対応したものです。