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- TMS99105 (16bit CPU)
- Address bus 16bit, Data bus 16 bit.
- DIP40P、動作Clock 6MHz.
- N-MOS 3um トランジスタ数 約25,000-.
- 1981年発表.
TI社の16bitプロセッサの中で TMS9900、TMS9995に続く第三世代のプロセッサとして発表されたのが
TMS99000シリーズです。
TMS99000シリーズは TMS9900シリーズの最上位プロセッサとして位置付けられ次の2つの製品がありました。
- TMS99105 :TMS99000シリーズベース。
- TMS99110 :TMS99105に浮動小数点演算機能を付加。
TMS99000シリーズはTMS9900にくらべ次の点が拡張されました。
- メモリー空間の拡張 (64Kbyte → 256Kbyte)。
- システム動作モード(Privilege Mode)の追加。
- 命令数の拡張 (69命令 → 84命令)。
TMS99000シリーズはTMS9900/TMS9995に対してオブジェクトコードで互換性があります。
主な追加命令を以下に示します。
演算命令系 | AM | 32bit値の加算 |
| SM | 32bit値の減算 |
| MPYS | 符号付乗算 |
| DIVS | 符号付除算 |
| SRAM/SLAM | 32bit算術右/左シフト |
転送命令系 | LST | レジスタの内容を STATUS レジスタへ入れる |
| LWP | レジスタの内容を WP レジスタに入れる |
手持ちのもう一個のTMS99105。
台湾製で 1989年17週品です。
このページ先頭のTMS99105はフィリピン製。
1988年22週のDatecodeですね。
これらを見ると1989年までは生産していたようです。
TI社は TMS99000をTMS9900の後継としてミニコンピュータ等の用途を狙っていたようですが、
既に時代は16bit機から32bitへ移行しつつあり、また要求された性能もTMS99000では不足であったようで
市場に受け入れられないまま姿を消して行きました。
その為、TMS99000については資料がほとんど無く、この記事も 「THE 99000 PROCESSOR」
AVTAR SINGH / WALTER A.TRIEBEL共著 PRENTICE-HALL刊を元に書きました。
左は1983年45週版のTMS99105。
2007年現在オークション等で見るようになって来ました。
左は超珍品、TMX99105。TMS99105のES版です。